いじめ、いじめられの遺伝的影響

たとえばIQの遺伝率は77%くらい。性格の遺伝率はおおむね50%くらいで、おもしろいことにいずれにも家庭環境の影響がほぼ0%と見積もられています。これらは双子研究から導かれたもの。たとえば何らかの性格テストを一卵性双生児で行うと、生後別家庭で育てられても性格テストの一致率が変わらないということ。同様な手法で「いじめ」「いじめられ」についても1000組以上の調査が行われていて、その結果では性格同様、家庭環境の影響はほぼ0%で、「いじめ」「いじめられ」で遺伝率は61%、73%だったそうです。もちろんだからといってしょうがないなどという話になるはずもなく、だからこそリスクを抱えがちな人々が必ずいるので、自分の感性から勝手は判断をすることなく、その人たちを守ろう、守る手立てをつくろうということです。いじめられやすい人、いじめやすい人とも。なお、この調査では一割程度が繰り返しひどい「いじめ」「いじめられ」を体験していました。かぶる人も少なからずいました。
Ball HA, et al. Genetic and environmental influences on victims, bullies, and bully-victims in childhood. The Journal of Child Psychology and Psychiatry, 2007; 49: 104-112.
自閉症スペクトラムの若者の46.3パーセントがいじめの犠牲者であったとの報告もありますから、いじめ問題では発達しょうがい問題を視野に入れなければいけませんし、その対策が重要です。
Bullying involvement and autism spectrum disorders: prevalence and correlates of bullying involvement among adolescents with an autism spectrum disorder.
Sterzing PR, Shattuck PT, Narendorf SC, Wagner M, Cooper BP.
Arch Pediatr Adolesc Med. 2012 Nov;166(11):1058-64. doi: 10.1001/archpediatrics.2012.790.

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