知的活動は後年の認知機能の高さとかかわるが、低下抑制にはかかわらない

 知的活動への参加は認知機能低下予防や、認知症の予防にかかわる可能性が、疫学データから考えられてきた。しかし、それは幼児期の能力や教育が影響したものに過ぎず、縦断的研究では知的活動が認知機能低下予防に役立っていないのではないかという研究。
 ↓は、スコットランドの1936年生まれ498例を対象に、縦断的前向き調査を行った結果の報告。知的活動は質問票で評価。認知機能は情報処理速度と言葉の記憶力で、ある15年間繰り返し測定、各認知テストについて3回程度は測定した。
 結果、知的活動は、後年の認知能力と関連。24ポイントスケールで、1ポイント上昇につき標準認知能力スコアが、情報処理速度で0.97ポイント、記憶力で0.71ポイント上昇。とくに問題解決型の活動で、情報処理速度は0.43ポイント、記憶力は0.36ポイント上昇した。一方、知的活動は、加齢による認知機能低下とは関連しなかった。
 幼児期の能力や教育が知的活動と関連しており、幼児期に能力の高いものが知的活動を続け、結果、知的活動が後年の認知機能を高くしたように見えるに過ぎない、というのが、この研究の結論。
 幼児期の教育が知的能力を高めて見えるのは、遺伝要因が強いとの報告もあり、この背後には遺伝要因を見た方がいいのかもしれない。
Intellectual engagement and cognitive ability in later life (the "use it or lose it" conjecture): longitudinal, prospective study.
BMJ (Clinical research ed.). 2018 Dec 10;363;k4925. doi: 10.1136/bmj.k4925.
Roger T Staff, Michael J Hogan, Daniel S Williams, L J Whalley

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