APOEε4を持つとアルツハイマー病のリスクが高まるだけではなく、認知機能も低下しやすい?

 アポリポタンパク質(APO)は、リポタンパク質と結合し、リポタンパク質の認識や脂質代謝に関与する酵素群の活性化あるいは補酵素として働く一群のタンパク質であり、A~Eに大別される。このうちApoE遺伝子には、ε2、ε3、ε4の対立遺伝子がある。そして、ε4をもつ人々は、3~10倍、アルツハイマー病のリスクが高まることが知られています。
 ↓では、3~20歳の1,187人を対象に、脳スキャンと認知機能テストを行った結果、ε4をもつものは、海馬が約5パーセント小さく、記憶力や言葉の推論力などのテストのスコアが低くかったとか。特に実行機能と作業記憶、注意力のテストで、最大で50パーセント低かったとか。
Neurology. 2016 Jul 13. pii: 10.1212/WNL.0000000000002939. [Epub ahead of print]
Gray matter maturation and cognition in children with different APOE ε genotypes.
Chang L, Douet V, Bloss C, Lee K, Pritchett A, Jernigan TL, Akshoomoff N, Murray SS, Frazier J, Kennedy DN, Amaral DG, Gruen J, Kaufmann WE, Casey BJ, Sowell E, Ernst T; Pediatric Imaging, Neurocognition, and Genetics (PING) Study Consortium.
 大人ではε4を持つと認知機能が低下しやすいことも報告されているが、一方で、18-30歳の調査では、ε4を持っていると実行機能や作業記憶の成績が高いとか、脳外傷を被った兵士でもε4を持つと注意・遂行機能・記憶機能が優れていたとか、ε4を持つ若い女性は知能が高いとか、大学進学率が高く、ドロップアウト率が低いとかいった報告もかつてはあり、よくわからんです。
Positive Effects of Cholinergic Stimulation Favor Young APOE varepsilon4 Carriers. Neuropsychopharmacology. 2010 Jan 13. [Epub ahead of print]
A Possible Role of Apolipoprotein E Polymorphism in Predisposition to Higher Education. Neuropsychobiology 2001;43:200-203 (DOI: 10.1159/000054890)
Apolipoprotein E and traumatic brain injury in a military population: evidence of a neuropsychological compensatory mechanism? J Neurol Neurosurg Psychiatry 2007;78:1103-1108 doi:10.1136/jnnp.2006.108183
Intelligence and event-related potentials for young female human volunteer apolipoprotein E epsilon4 and non-epsilon4 carriers. Neurosci Lett. 2000 Nov 24;294(3):179-81

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