前部帯状回が記憶の探索を指揮する

利根川先生たちの光遺伝学的手法によって、海馬での記憶の操作や、海馬⇔扁桃体、系での記憶操作が盛んにおこなわれてきているが、前頭葉など海馬とのつながりが想定されている皮質からの海馬へのトップダウン入力が記憶プロセスにどのように影響しているかは不明だった。しかし、K Deisserothらは、前部帯状回(前頭前野の一部)から海馬へ至る疎な投射を明らかにするための新たな手段を開発し、この投射を活性化すると、記憶の検索が起こることをしめした。以前から前部帯状回は記憶の引き出しにかかわると考えられており、たとえば女性では異性を見るときにこの部位が活性化することが知られ、この異性がどう行動するかなどをこれまでの体験を参照しながら判断しているのではないか、などと考えられてきた。そのメカニズムの一端が明らかになったわけである。
Projections from neocortex mediate top-down control of memory retrieval
Priyamvada Rajasethupathy, Sethuraman Sankaran, James H. Marshel, Christina K. Kim, Emily Ferenczi, Soo Yeun Lee, Andre Berndt, Charu Ramakrishnan, Anna Jaffe, Maisie Lo, Conor Liston & Karl Deisseroth
Nature 526, 653–659 (29 October 2015) doi:10.1038/nature15389

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