うつうつとした気分は注意力を高め、創造性を高めうる

 ニューサウスウェールズ大(オーストラリア)のジョゼフ・フォーガスらは、寒く、風が強く、雨が降っており、レクイエムが流れていると、太陽が輝くいい天気の時より、店のカウンターにおかれた、おもちゃの大砲、赤いバスのおもちゃ、豚の貯金箱などの小物10個について、3倍よく覚えていることを示しました。また晴れの日のほうが、カウンターにおいていなかったものを置いてあったと勘違いする確率も高かった。
 暗い気持ちは不安を高め、周りに対する警戒心を高めるので、注意力や記憶力が高まる、逆に明るい気分の時は自信にあふれ、警戒心が薄れ、勘違いが増えるのではないかと想像される。
 また、短いスピーチを行うときに周りの人に否定的な反応を返された人の方が、その後のコラージュ作品が芸術性が高かったり、イギリスの作家や芸術家はそうでない人の8倍ほどうつ病の罹患が多いなど、憂鬱さと芸術性、創造性の関わりを指摘する研究は少なくない。
 うつではセロトニンの働きを強める薬が使われる。またセロトニン受容体結合蛋白質ファミリーの一つp11が、快感の中核、側坐核で失われることが、うつ病の発現にかかわる。側坐核が働くと明るい気分になり、前向き、やる気が出るが、それは同時に注意力の消失を意味するのかもしれない。攻撃志向戦略は後側帯状回皮質(PCC)で、防御志向戦略は吻側前側帯状回皮質(rACC)で符号化されており、扁桃体-rACCの活動増が、不安や恐怖にかかわる扁桃体を抑制し、楽観的な気分にし、逆にrACCが活動を低下させると、扁桃体の活動が高まり、注意力を高めるのかもしれない。
一方で、ハートフォードシャー大のリチャード・ワイズマン(元マジシャンであることでも有名)など、ポジティブ心理学系の人々が指摘するように、明るく前向きに、自分は運がいいと思っている人は、普通は幸運と考えられないことの中に幸運を見出したり、小さな幸運に気づいたり、幸運を発見しやすい。またその運を生かそうとし、失敗しても成功の基と考えくじけにくい。主観的には幸運が訪れやすく、客観的にも増幅しやすい。ま、やる気や意欲の中核、線条体(側坐核を含む)が活動を増していると、自信にあふれ、注意力は落ちるが、前向きな勘違いで道を切り開きやすい。
 進むべきか、引くべきか、悩む選択の後、後悔が伴いやすいが、この時手を洗うと、その後悔が薄れるとの報告がある。上を向くと外交的になりやすく明るくなり、下を向くと内省的になり暗くなるといった報告もあるので、手を洗って胸張って上を向けば幸運を引き寄せやすい。ただし大間違いに注意、ですかね。

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