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zoom RSS 恐怖記憶を無意識に消去してしまうニューロフィードバック技術をATRなどが開発

<<   作成日時 : 2016/11/24 02:03   >>

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 たとえば、赤い丸を見せたとき、電気刺激を与えます。これを繰り返すと赤い丸を見ることで不快を感じるようになり、発汗が増し、恐怖に関連する偏桃体の活動が高まります。
 次に被験者に赤い丸を見せたときの脳活動と、たとえば緑の丸を見せたときの脳活動をMRIで調べ、そのデータを機械学習させて、脳活動から赤い丸を思い描いている度合いを推測できるようにしておきます。
 それから被験者には無色の縞柄の丸を見せ、何らかの方法で自分の脳を操作し、のちの画面に現れる灰色の円を大きくする(より大きく想像する)ように指示します。
 この灰色の円を大きく想像しようとあれこれ工夫しているとき、実は灰色の円の大きさは、脳の活動が赤い丸を見ているときに近い度合いで決められています。つまり脳が円を見て赤をおそらく無意識に想像する度合いが強いほど、灰色の円は大きくなります。そして赤い丸を思い描く(灰色の円が大きい)度合いに応じて金銭的な報酬が与えられます。
 赤い丸に対する恐怖、赤い丸を見れば起こるはずの発汗や偏桃体反応を、線条体など報酬系を活動させることで無意識に消去してしまおうというわけです。実際、三日間のトレーニング後、赤い丸に対する発汗や偏桃体反応が減っていたそうです(http://www.atr.jp/topics/press_161122.html)。
 恐怖というものは汎化します。たとえば赤い丸で作った恐怖が丸そのものでも反応するようになったりする、それがやっかいなのですが、この訓練で赤い丸の想像が報酬のうれしさで消え去りますし、おそらく恐怖の汎化も抑えられます。同様の実験が光遺伝学的手法を使ったネズミの実験で記憶エングラムを操作するしかたで行われていますが、今回は人でニューロン直でない方法で行われたわけです。同じグループが同様の方法で顔の好みの操作にも成功しています(http://www.amed.go.jp/news/release_20160909.html)から、えらい技術(DecNef法:でコードニューロフィードバック法)がうまれたものです。
 もっとも、恐怖感、がっかり感が浮かんでいるときに報酬反応や報酬予測反応が起きるようにすれば、恐怖感、がっかり感が低減することは、いろんな場面で実現しています。たとえば遊技機で・・・やめておきましょう。
Nature Human Behaviour誌(英国時間・2016年11月21日16:00公開)
Ai Koizumi, Kaoru Amano, Aurelio Cortese, Kazuhisa Shibata, Wako Yoshida, Ben Seymour, Mitsuo Kawato, Hakwan Lau: Fear reduction without fear: Reinforcement of neural activity bypasses conscious exposure. Nature Human Behaviour. DOI: 10.1038/s41562-016-0006 (2016).
Kazuhisa Shibata, Takeo Watanabe, Mitsuo Kawato, Yuka Sasaki: Differential activation patterns in the same brain region led to opposite emotional states. PLoS Biology. DOI:10.1371/journal.pbio.1002546 (2016).

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