テーマ:ギャンブリング障害

啓発週間でのギャンブル等依存症の脳的説明、ちょっと考え直した方がいいんじゃないか

 ギャンブリング障害(日本では法的にギャンブル等依存症という奇妙な名前がついている)は、DSM-5において物質使用障害(SUD)と臨床的・行動的特徴を共有する行動嗜癖に分類されている。ギャンブリング障害の神経画像研究は、薬物の神経毒性でのメカニズムとの混同を避けながら、嗜癖障害の中核的な特徴を明らかにすることが期待されている。ギャンブル…
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ギャンブル等依存症対策基本法でいう「ギャンブル等依存症」はどういうレベルのものと考えるべきか

 毎年5月14日~20日はギャンブル等依存症問題啓発週間だが、「ギャンブル等依存症」の意味するものが相変わらずあいまいに思えるので、改めて考察してみた。  ギャンブル等依存症対策基本法には以下の記載がある。 ・「ギャンブル等依存症」とは、ギャンブル等(法律の定めるところにより行われる公営競技、ぱちんこ屋に係る遊技その他の射幸行為をい…
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「ゲーム・ネットの世界から離れられない子どもたち: 子どもが社会から孤立しないために」(吉川徹)ぜひ読んで

「ゲーム・ネットの世界から離れられない子どもたち: 子どもが社会から孤立しないために」(吉川徹)ぜひ読んでほしい本です。 この本の一部(「 」内)やわたしのツイートを紹介します。 ・「ゲーム・ネットの世界から離れられない子どもたち」は https://amazon.co.jp/%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82…
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パチンコ・パチスロ遊技障害 研究成果 最終報告書 第1章より

この章では、ギャンブリング障害の概念について、世界においてこれまで作られてきた診断基準や調査票等の意義を中心に分析し、その変遷について述べる。(佐藤拓先生) 📙 1. DSM-IIIより前 📨 1) 自己責任論から個別治療へ ギャンブリングの問題への関心が、支援や治療の専門家やそれ以外の人たちに、ほとんど持たれない状態は長い期…
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ギャンブリング問題のとらえ方の変化と進むべき方向性について

以下は、パチンコ・パチスロ遊技障害研究最終報告書、第1章 ギャンブリング問題のとらえ方の変化と進むべき方向性について の結びに当たる部分である(佐藤拓先生著)。この1章では、ギャンブリング問題のとらえ方の歴史がDSM-IIIより前から簡潔に記載されており、勉強になる。報告書が出たら(2021年3月)、ぜひ読んでほしい。行動嗜癖問題でもあ…
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パチ関連インタビュー

・パチンコと関わったきっかけや篠原先生のパチンコ感 篠原先生がパチンコと関わった経緯やパチンコに対する考え方などを伺いたいと思います。 必勝ガイドの「脳汁」表現を見て、「脳汁」はエンドルフィン類とかドーパミンだろうから、調べようと思い、調べたのがきっかけ。 自分自身は期待値遊技系プレーヤー。期待値遊技系は「依存」に対して、どこ…
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インターネット使用障害やゲーム障害では併存障害への目配りは必須。

 ギャンブリング障害では併存障害が多いことが知られている。たとえばDowling NA et al.(2015)によれば、アルコール使用障害が15.2%、薬物使用障害が4.2%、大うつ病性障害が29.9%、双極性障害が8.8%、統合失調症が4.7%、パニック障害が13.7%、社交不安障害 が4.9%、PTSDが12.3%、ADHDが9.…
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ギャンブリング障害の診断基準

*ギャンブリング障害とは・・・ICD11(国際疾病分類第11回改訂版) ギャンブリング障害は、オンライン(例えばインターネット)またはオフラインで、持続または繰り返されるギャンブリング行動により特徴づけられ、以下のように記載される。 1.ギャンブリングのコントロールがうまくいかない(たとえば、ギャンブリングの開始、頻度、かけ…
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「EGM(カジノ等に設置されているスロットマシンなど)はギャンブリング障害のリスクが高い」という通説は見かけに過ぎ…

 ギャンブリング障害のリスクは、EGM(electrical gaming machine:カジノ等に設置されているスロットマシーンなど)で特に高いことが指摘され、日本のぱちんこが形態的にはEGMであることから、この知見を用いて、ぱちんこのギャンブリング障害のリスクは高いのではないかと指摘されてきました。  しかし、↓によれば、EGM…
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遊技障害で問題となる認知の歪みは「勝ちの効果の過大視」「問題認識の歪み」か?

以下、堀内ら、パチンコ・パチスロに関する認知の歪み尺度の信頼性・妥当性の検討-パチンコ・パチスロ問題に対する認識に関する2種類の尺度の作成-、IR*ゲーミング学研究 (15) 1-11 、2019より抜粋及びまとめ。  従来のギャンブリング研究において、 ギャンブリングに対する認知的な歪みを持っていることが問題のあるギャンプリ…
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責任あるギャンブリングメッセージはリスクある人のチラ見は促進するかもしれない

 なるほど。アイトラッカーを使ったこんな研究もあるのか。オーストラリアの研究。  スポーツの試合ではスポーツベッティングの広告が打たれているそうで、そうした広告を打つのなら「責任あるギャンブリング」に関するメッセージも流さなければいけないようになっているそう。しかし、責任あるギャンブリングメッセージがユーザーに届いているのかは不明。 …
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コカイン、覚せい剤など精神刺激薬使用障害の危険要因と予後要因

 「コカイン、覚せい剤など精神刺激薬使用障害」が話題になっていますが、DSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル第5版)によれば、その危険要因と予後要因は以下だそう。この辺り踏まえておきましょう。コメント足してあります。  気質要因:双極性障害、統合失調症、反社会性パーソナリティ障害、および他の物質使用障害は、精神刺激薬使用障害の発症…
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ギャンブリング障害(ギャンブル等依存症)では欠かせない質問

 Lori Rugle(コネチカット州メンタルヘルス・アディクション対策部問題ギャンブル回復支援室長:2014年当時)によれば、ギャンブリング障害(ギャンブル等依存症)の生物学的因子を明らかにする質問として、以下の子ども時代についての質問が欠かせないという。 ・学校の特殊学級に割り当てられたことがありますか? ・あなたは、「劣等…
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いわゆるアルコール依存症(アルコール使用障害)についての誤解

いわゆるアルコール依存症(アルコール使用障害)についての誤解。 以下、DSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル第5版)、「アルコール使用障害」より。「 」内は日本語版p486-487より。 「治療を受けに来る人達が典型的には長年にわたる重度のアルコール関連問題を抱えているという事実から、しばしばアルコール使用障害が手に負えない…
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パチンコ・パチスロ遊技障害全国調査 調査報告書 などがHPで公開

社会安全研究財団の刊行物です。いずれもギャンブリング問題に関心のある方は目を通しておくべきものかと思います。 ①パチンコ・パチスロ遊技障害全国調査 調査報告書  http://www.syaanken.or.jp/?p=10120 ②ワイリー・ブラックウェル ギャンブリング障害 ハンドブック http://www.syaank…
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みなさん、いわゆる「ギャンブル依存症」にどんなイメージを持っているのでしょうか?

みなさん、いわゆる「ギャンブル依存症」にどんなイメージを持っているのでしょうか? ・ギャンブリングのために対人関係や職業上の機会を危険にさらす(A基準8) ・ギャンブリングで失った金を出してくれるように他人に頼む(A基準9) こういうことを繰り返している状態の人でしょうか? あるいは、こういう状態にもかかわらず、 ・ギャンブリ…
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ギャンブリング障害の心理療法の効果の現状

 ギャンブリング障害の治療法についての研究は↓のように乏しいが(2013)、  14の研究(1245人)が選定水準にあった。11の研究が認知行動療法と対照群の比較で、治療後0~3か月の期間で、ギャンブリングによる経済的損失が中程度、ギャンブリング障害の兆候については大きく改善した。うち一つの研究(147人)が9-12か月後まで調べられ…
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回復支援団体等についてのチェックポイント私見

 ギャンブル等依存症対策基本法案骨子では、関係事業者の責務として、「国及び地方公共団体が実施するギャンブル等依存症対策に協力するとともに、その事業活動を行うに当たって、ギャンブル等依存症の予防等(発症、進行及び再発の防止をいう)に配慮するよう努めなければならないこと」と記載されています。三年ごとに政府および都道府県が計画を策定していくわ…
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メディアリテラシーのために、ギャンブル依存を例として

ギャンブル依存症対策 カジノの免罪符ではなく(毎日新聞2017年5月14日 東京朝刊)    ギャンブル依存症の予防や治療を盛り込んだ法案の提出に向けて、政府・与党は準備を進めている。  カジノ解禁への批判の中から出てきた動きではあるが、ギャンブル依存症の実態は深刻だ。カジノの免罪符にするのではなく、実効性のある法律にしなければな…
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小脳は報酬、報酬期待、報酬予測誤差(がっかり)ともかかわるらしい

 一般に、小脳、大脳基底核などより大脳の方が進化的で、「高次」処理をしている、と「価値的」にとらえられている。一方で、進化とは後からの付け足し、それによる増幅や調整力の向上に過ぎないといった考え方もある。たとえば運動だけにかかわるように考えられてきた小脳も、計算処理や感情処理などにかかわっており、そもそも小脳でたいがいのことはできる。後…
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ギャンブリング障害の回復支援にDecNef法を使う方向に進むのか?

 これまで、線条体のドーパミンD1受容体の密度が低い人ほど、低確率を高めに見積もり、高確率を低く見積もる度合いが強いことを示したり、視床でのノルアドレナリントランスポーター密度が濃い方が、慎重になるなど、ギャンブリング障害にかかわる基礎的データを出してきた高橋先生らが、ギャンブリング障害の未治療の人、回復途上の人など21名と健常者29名…
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双極性障害の自殺企図は混合期とうつ病エピソード期

 双極性障害(BD)はそう状態とうつ状態が繰り返されたり、その混合状態が続いたりする障害で、「うつ」の仲間のように思われがちですが、遺伝子解析では異なる疾患と考えられ、治療薬も異なっており、双極性障害なのか、うつ病なのかの見極めは極めて大事です。  ↓は双極性障害と自殺企図の関連を長期前向きコホート研究で明らかにしたもの。BD-I、B…
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ギャンブリング障害と脳、遺伝の関連

 ギャンブリング障害(gambling disorderがDSM-5での正式な名称:ギャンブル依存は俗称)では、ギャンブリング関連刺激で、「やる気」や「行動の開始・維持」にかかわる報酬回路(腹側被蓋~側坐核含む線条体)の活動が高まりやすくなり、他の事柄では活動が高まりにくくなります。また遺伝子の読出しの仕方も変わると推測されています。こ…
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成人ADHD有病率は2.8%、不安、気分、行動、物質障害と高頻度に併存

 WHO世界精神保健調査のADHD国際間疫学調査(10か国分)の報告。成人ADHD有病率は平均2.8%。低、中低所得国の1.4%に対して高所得国3.6%、中高所得国3.0%で、所得の高い国の方が成人ADHD有病率が高かった。成人ADHDは男性、既婚者、低学歴に多かった。また、不安、気分、行動、物質障害と高頻度に併存していたそう。  ギ…
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「ギャンブル」を使わず、「賭博」と「ギャンブリング」を区別して使おう。

 IR法に伴って「ギャンブル依存症」という言葉が飛び交っている。しかし、「ギャンブル依存症」は俗称で、ギャンブリング障害、問題ギャンブリング、障害ギャンブリング、あるいは「ギャンブリングの問題」という表記の方が国際的には一般的だ。  また、国内事情では、わが国には刑法賭博罪があり、「賭博」という言葉も使われ、「ギャンブル」「賭博」「ギ…
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ささいなことで不機嫌になりやすい、不安を感じやすい、などはうつリスクである可能性

 うつ病の有病率は6.5~7.5%程度ですが、親の一方がうつである場合、有病率が10~15%に上がります。遺伝の影響がある程度あるわけで、相加的遺伝率は30%程度、家庭環境(共有環境)の影響は2%程度で、家庭外環境(非共有環境)の影響が70%弱といった報告もあります。うつ傾向なら40%程度が相加的遺伝率になります。  この遺伝率は性格…
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いわゆるギャンブル依存(ギャンブリング障害)について、正しい報道かどうかの見分け方

 そもそも、「ギャンブル依存症」という古い言葉を使う時点で、その報道はダメといえばダメですが(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%AB%E4%BE%9D%E5%AD%98%E7%97%87)、まあ、その言葉で国会の議論が進んでい…
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カジノの賭け額の実態(シンガポール2014)

 シンガポールでは住民のギャンブリング状況やギャンブリング障害(いわゆるギャンブル依存)の調査が、2005、2008,2011、2014と、national council on problem gambling によっておこなわれているそうです。  それによれば、ギャンブリングをする人の月の賭け額の中央値は、2011の$40から、2…
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ギャンブリング障害の規模について

 IR法案の審議入りで、いわゆるギャンブル依存(ギャンブリング障害)問題が取り上げられると思われるので、ギャンブリング障害の規模についての基礎データを確認しておきましょう。  SOGSを使った調査で、国内のギャンブリング障害の疑いのある人が536万人と推測されています(Toyamaら2014)。この件についての諸問題はすでにこのブログ…
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パチンコ・パチスロの安全な遊び方アプリ、「ジキルとハイド」

 パチンコ・パチスロの安全な遊び方アプリ、「ジキルとハイド」、パチンコ・パチスロ問題電話相談機関リカバリーサポートネット作(西村先生)です。  パチンコユーザーの皆さん、途中でやめにくいのが難ですが、短いですから、一度はお試しください  →http://rsn-sakura.jp/jekyll/  こういうのが、各種できれば…
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