GDF15が体重やエネルギーバランスへのメトフォルミンの作用を修飾する

 メトホルミンは糖尿病の薬として世界で最も用いられています。その効果の60%強はメトホルミンの体重減少効果によります。しかし、メトホルミンがどのようにして体重を減らすのか、そのメカニズムはよくわかっていません。
 ↓は分化増殖因子のひとつ、GDF15がメトホルミンの作用を媒介するという研究。GDFではGDF11が若返り因子として注目されましたが(https://higeoyaji.at.webry.info/201405/article_5.html)、今度はGDF15。
 野生型マウスでは、経口メトホルミン摂取によって循環GDF15を増加させ、GDF15発現は主に遠位の腸と腎臓で増加。また高脂肪食でも体重増加を抑制。しかし、GDF15またはその受容体GFRALを欠損させたマウスでは体重抑制がみられなかったそう。一方、肥満の高脂肪食マウスでは、体重を減らすためのメトホルミン摂取は、GFRALアンタゴニスト抗体によって逆転。メトホルミンは、GDF15を必要とするエネルギー摂取とエネルギー消費の両方に影響を及ぼすものと思われたそう。メトホルミンはGDF15の循環レベルを上昇させます。GDF15は、エネルギーバランスと体重に対する有益な効果に必要とのこと。
GDF15 mediates the effects of metformin on body weight and energy balance.
Coll AP, Chen M, Taskar P, Rimmington D, Patel S, Tadross J, Cimino I, Yang M, Welsh P, Virtue S, Goldspink DA, Miedzybrodzka EL, Konopka AR, Esponda RR, Huang JT, Tung YCL, Rodriguez-Cuenca S, Tomaz RA, Harding HP, Melvin A, Yeo GSH, Preiss D, Vidal-Puig A, Vallier L, Nair KS, Wareham NJ, Ron D, Gribble FM, Reimann F, Sattar N, Savage DB, Allan BB, O'Rahilly S.
Nature. 2019 Dec 25. doi: 10.1038/s41586-019-1911-y.

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