「人の名前が。。。」ほかあれこれ

篠原先生に質問
① 人の名前や顔が覚えられない。会ったことがあるのに、何度も名刺を出してしまうので、恥ずかしいです。名前と顔の覚え方、忘れている時にうまく切り抜ける方法が知りたい。

本当は「人の名前は覚えておくべきもの」「おぼえていないと失礼」という風潮が変わるべきだと思います。というのは、会った人の顔と名前、その人とのエピソードなどを完全に記憶するのは不可能で、一説にはせいぜい80~200件程度といった推測もあり、昔の小さな社会ならいざ知らず、この広がったコミュニケーション下では覚えきれるはずがないからです。
とはいえ、そういう風潮があるのは事実。覚えるのは受験勉強と同じ、カードでの学習のように繰り返ししかありません。一流の接客業の皆さんがよく覚えているのは、会話中から名前を繰り返したり、その日のうちにメールしたり、強い必要性を抱きながら復習するからです。ポイントは、直後、一日後、一週間後、このあたりで名刺を見ながらリコールしましょう。
名前が思い出せないときの切り抜け方は既にご存知かと思います。そんな場面は今までにもたくさんあり、案外名前なしで何とかなってきていると思います。それでいいと思います。

② 楽器が全くできません。左手と右手とアタマをバラバラに動かせるなんて信じられません。でも弾けるといいな、と思いますので、おススメの楽器と楽器を弾くコツを教えてください。

最近の技術ではセンサーと筋肉をつないで、反射スピードを格段に向上させることができるようになっています。恐るべきスピードのピンポンに、ピンポン中でドンピシャに当てることもできるとか。しかも、I do it!と自分でやった感、いっぱいだそうです。いずれ全く弾いたことのない楽器をサクサク弾け、素晴らしい達成感とともに学習も進み、機械をはずしても、あーら不思議、弾けるじゃん、という時代が来るでしょう。
ま、それはさておき。ブラインドタッチができるなら、ピアノでも、ギターでも、ブラインドタッチの学習をしたときのようにすれば、できると思いますよ。できないなら、教則本が充実している楽器がいいと思います。基本、積み重ねで、積み重ね方は歴史が知っていますから。

③左右の区別がとっさにつかない。大人になるのに、いまだに苦手です。自動車の助手席にも乗りたくない。(ナビできないから)

 わたしは突然、西東が分からなくなります。なぜか南北は大丈夫なんですが。
 苦手なものは、苦手なままやり過ごすすべを学べばいいし、すでに学んでいると思いますが、あえて訓練するなら、右上げて、左下げないで、右下げる・・・など、おなじみの旗揚げ体操的な訓練をすればいいと思います。録音でもして繰り返し、スピードを上げたりしながら。十分出来たら、足踏み付きで。ジョギングしながらでもいいです。それでも、癖のようなものですから、しばらくしないでいると戻ります。そうしたらまた訓練です。
 高齢者の運転ではこういう問題が起きやすいですから、足元にハンカチでも置いて、訓練するといいと思います。この時のコツは、すばらくやってうまくいかなかったら、休むこと。もう一度やるとうまくなります。だめなら眠りを挟むこと。技の学習は格段に進みます。

③ ◯◯恐怖症だ。高所、狭所、暗所、虫、カエル、鳥、女性の集団、着ぐるみなど。
 なぜ恐怖症が起こるのか、よくわかっていませんが、ネズミの実験では、親が獲得した恐怖学習が三代伝わることが示されています。たとえば、桜の匂いを嗅がせながら電気ショックを与えます。これを繰り返すと桜の匂いでびくっとするようになりますが、これが孫まで伝わる。しかも、この学習をしたネズミの精子のマイクロRNAを別の受精卵に注入するとそのネズミにも伝わるとか。ラマルク型遺伝がありそうなわけです。
 「じいさんがそうだったからしょうがないな」ですむなら済ましておくのも手です。一方で恐怖症は漸近的な暴露療法で改善する場合があることも知られています。いまならVRを使っての高所訓練とか。ここは高所じゃない、とVR体験の繰り返しはなかなかに有効です。安全で安心な環境の中で、恐怖対象を、そんなに恐怖じゃない順に思い出すのもよく使われるテクニックです。

④ 仕事の締め切り日なのに関係ない物件情報を、なぜだかずっと見てしまう。

何もしない状態⇒物件情報を見る、で運動系ややる気にかかわる線条体が多少は活動を始めるので、間違った方法ではありません。物件情報を見ながら、仕事をしている自分の姿を動画のようにイメージすると、線条体の発火を仕事に生かすこともできます。無駄に見えることには、案外意味があるので、その利用を考えましょう。

⑤ 年齢とともに字が汚くなってきた。上手く書こうと思っても、前より下手。どうして?

書字はスキルです。スキルは一度獲得するとなかなか消えないといわれますが、訓練しないと簡単にスキル低下が起こります。おそらく年齢とともに、書く機会≒訓練機会、が減っているのだと思います。うまくなりたいなら、意識的な再訓練時間を確保しましょう。

⑦絶叫マシンで内臓がふわっと浮く感覚が苦手。エレベーターが動く瞬間も気持ち悪いです。どうしたらいいでしょうか。

治す必要はないと思いますが、ふわっと浮く体験を繰り返すこと、繰り返しながら快感神経を刺激すると好き嫌いは変わります。電気刺激が簡単ですが、人ではできないので、絶叫マシンに繰り返し乗り、ふわっとしたときに、超たのしいと叫びながら、強い快感を思い出すといいでしょう。ま、そんなばからしいことをする必要はないと思いますが。

⑧ネガティブな性格なので、常にダメな結果に備えて心の準備をしている。前向きな性格になるには?

性格の30-50%は遺伝要因(生まれた時のDNAの組み合わせ)で説明できますから、常にダメな結果に備えて心の準備をするのが、あなたの遺伝子にあった生き方なのだと思います。ポジティブシンキングばかりではリスク対応できないですから、ママでいいんじゃないですか。そこはポジティブな人に任せておけばいいです。

⑨初対面の人はまず観察してどんな人かを確かめてからでないと話せないし、人の目を見て話せません。人見知りを改善したい。

上記に同じ。

⑩異様に潔癖で、妻が洗った食器そっと洗い直す。食器ケースに置いておくのも嫌で、すぐに拭いてしまわないと気が済まない。アバウトな家族とギスギスしています。

上記に同じですが、「妻」も「家族」もギスギスしながら、うまく共存している、もしくはいくのだと思います。家族においてはどっちが正しいなんて言う議論は無意味ですし、いい落としどころ、共存点を探しましょう。それは他の家族と全く違っていいわけで、たとえば、「食器、ちょーきれいだけど、もっときれいにしたいのが俺の趣味なの」「洗わせて」「洗わせて」「お小遣いあげるから」もありかな。「異様な潔癖」も洗いなおした後の快感は得難いものでしょうから。

⑪眠れないので毎晩お酒を飲んでしまう。すると翌日寝坊したり、ダルかったり、体調がすぐれず、夕方になると元気になり、またお酒を飲むという日々です。酒量を減らすか、休肝日を設けるか、どちらがよいのでしょうか。

一般論で言えば、お酒は睡眠導入剤としては優れていますが、睡眠持続剤としてはダメダメです。だから夜中に目覚めたりするし、実はぐっすり眠れていなかったり、だから疲れたり。今はすぐれた睡眠導入剤&持続剤が多いですから、それを使うのも手です。
午前の日を浴びる、昼間に運動する、決まった時間に食事する、も時計遺伝子の働きを正常化する上で役立ちますから、酒量うんぬんより、そちらを始めるのを優先した方がいいでしょう。

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