パチンコ・パチスロ遊技障害研究最終報告書の主な内容

パチンコ・パチスロ遊技障害(いわゆるパチンコ依存) 研究成果 最終報告書 が2021年3月に出ます。その時には、社会安全研究財団のHP(https://www.syaanken.or.jp/?cat=54)に公開されると思います。
「研究結果の主な内容」より
次にこの報告書に記載されている研究結果の主な内容を挙げる。
懐中電灯 ギャンブリング障害を捉える概念は障害の判断基準の変化とともに歴史的に変化しており、現状では嗜癖(アディクション)障害として概念化する考え方が強いが、診断基準は国や地域により異なっていることを明らかにした。
懐中電灯 日本の場合、1990年代以降、パチンコ・パチスロ産業の発展のなかで、遊技へののめり込みや依存の個人や家族に与える悪影響が広く社会に認識され、監督官庁や遊技業界に対応が求められた。しかし、のめり込みや依存の実態把握やその対策に必要な原因を究明する科学的・実証的研究は極めて乏しく、効果的な対策に資する研究が求められたという研究会としての状況認識を明らかにした。
懐中電灯 本研究会は、遊技障害の実態を明らかにするために、実証的な調査研究ツールとして必要な遊技障害の測定尺度として「パチンコ・パチスロ遊技障害尺度(PPDS)」「パチンコ・パチスロ両価性尺度(PPAS)」および「認知の歪み尺度」の3つの測定尺度を開発し、今後の実証的研究のツールとして活用する道を開くと同時に、これらを使った調査研究を実施した。
懐中電灯 本研究会が実施した確率標本抽出に基づく全国調査により、パチンコ・パチスロプレイヤーの特徴や遊技の実態が明らかにされた。直近1年未満に遊技をしたことがあるプレイヤーは、有効回答者5,060人のうち11.5%で、パチンコ・パチスロ店はプレイヤーにとって極めてアクセスの容易な施設となっていることが明らかになった。
懐中電灯 本研究会は、全国調査に上記のPPDS尺度を用いて、全体の有効回答者5,060人のうち直近1年間にパチンコ・パチスロをした人は582人おり、そのうち遊技障害のおそれのある人は21人で、有効回答者全体の0.4%を占めていた。
懐中電灯 異なる方法による調査の結果を、「重みづけ」という方法で比較するヴォルバーグ・ウイリアムズの方法により、日本の全国調査での遊技障害のうたがいのある人の比率の0.4という値を、調査時期が近い他の日本の調査結果と比較すると、その比率にはほとんど違いはなく、また、外国のギャンブリング障害うたがい率に関するデータともそれほど違いはないということが分かった。
懐中電灯 どのような人たちが遊技障害のうたがいがあると言われるのか、またどのような遊技状況が遊技障害のうたがいのリスクを下げるのかを要因分析した結果、遊技障害の要因はかなり多いことが分かったが、特に「パチンコ・パチスロのための現在の借金」「パチンコ・パチスロのための債務整理体験」「月の負け額」「勝ち負けにかかわらず上限に達したら遊技を控える」「自由時間以外に遊技をしない」の5項目がとくに比較的強い要因であることが明らかになった。
懐中電灯 パチンコ・パチスロの遊技障害のうたがいのある人たちに、何らかの性格特性や心理特性があるかを、パーソナリティの代表的な因子とされている5因子を利用し、ウェブによる縦断的調査により検討した結果、遊技障害促進要因として最も強く、かつ長期的な影響を及ぼしているパーソナリティ要因は神経症傾向であり、特に不安、抑うつ、衝動性が強い影響を及ぼしており、ストレス・イベントと結びついた高い刺激希求もまた長期的な影響を及ぼしていることが判明した。
懐中電灯 性格特性や心理特性に関しては、クラスター分析を使って、どのようなタイプの性格の人たちが遊技障害のうたがわれる人たちに多いのかを分析した結果、日本においては、障害レベルが軽度の人たちに多く、外向性・開放性・調和性・誠実性を特徴とする「習慣優位型」と、中等度から重度の障害レベルの人たちに多く、神経症傾向を性格特性とする「逃避優位型」の2つのサブタイプがあることが確かめられた。
懐中電灯 遊技障害に導く要因のひとつとされる「認知の歪み」については、独自の測定尺度を開発して1年間の縦断的な調査を行なった結果、遊技障害の発症や進行に最も強い影響を及ぼしているのは、「ギャンブリングを自分で止めることができない」という認知であることが明らかになった。
懐中電灯 遊技行動と遊技障害の重症化との関連の分析からは、遊技にのめり込む人たちにとって、スマホ・ネット、ゲーム、メール・SNSなどがパチンコ・パチスロに代わる対処行動として利用出来る可能性が示された。
懐中電灯 「遊技障害のおそれがある人」のデータの分析からは、遊技対策で重要なのは予防対策であり、とくに遊技をする人たちに「自由に遊べる時間で遊びましょう」というメッセージを伝えることが重要であること、また、個人のパーソナリティ特性など遊技障害の高リスク群があることが明らかになったことから、高リスク群を特定して健全な遊技の必要性を伝えるメッセージを届ける仕組みをつくることなど、いくつかの具体的な提案を行なった。
懐中電灯 さらに世界の問題あるギャンブリング対策の潮流として、問題水準の低いプレイヤーや地域住民に焦点をあてた問題発生予防や早期介入、ギャンブリング産業の「責任あるゲーミング(Responsible Gambling、RG)」についての積極的な取り組みなどを紹介し、日本でも「責任あるゲーミング」概念に沿った対策を推進する必要性があること、またそのためには今後さらなる調査・研究が必要なことを述べた。
懐中電灯 最後に、研究の継続と発展、研究の活性化方策、遊技障害の予防や改善策の効果の研究など、遊技障害研究の今後の課題や展望について述べた。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント