「酒は百薬の長」は健康一般では否定されているが、認知機能だけは何とか役立つらしい

 かつて「百薬の長」といわれた「酒」は、近年では少量であっても量反応的に健康リスクが高まることが知られている。一方で、認知機能に関しては、ワインを常飲する地中海食で認知機能の低下予防や、認知障害の予防に役立つとする研究も多数あるが、そうでないとする研究もある。そこで、米国成人の全国的に代表的なサンプルである健康および退職研究(HRS)の参加者について前向きコホート研究を行ったそう。平均年齢61.8歳を9.1年追跡。1996年から2008年にHRSで認知機能が測定され、少なくとも3回の隔年調査に参加した19887人の参加者について実施。
 結果、低から中程度の飲酒(女性の場合は週に8杯未満、男性の場合は週に15杯未満:一杯(1ドリンク)は純アルコール10g:ビール500mlは2ドリンク)は、一貫して高い認知機能が認められ、その割合の低下も低かったそう。決して飲酒しない人と比較して、低から中程度の飲酒者は、総認知機能(オッズ比[OR]、0.66; 95%CI、0.59-0.74)、精神状態(OR、0.71; 95%CI 、0.63-0.81)、単語想起(OR、0.74; 95%CI、0.69-0.80)、および語彙(OR、0.64; 95%CI、0.56-0.74)で高かった(すべてP <.001)。また、低から中程度の飲酒は、総認知機能低下の年間率の低下(β係数、0.04; 95%CI、0.02-0.07; P = .002)、精神状態(β係数、0.02; 95%CI、 0.01-0.03; P = .002)、単語想起(β係数、0.02; 95%CI、0.01-0.04; P = .01)、および語彙(β係数、0.01; 95%CI、0.00-0.03; P = .08)も低かったそう。消費されるアルコールの飲酒量は、すべての参加者のすべての認知機能とU字型の関連性があり、最適な飲酒量は1週間あたり10〜14杯だったそう。
 男性で一日ビール500ml未満はなかなかよろしいらしい。
JAMA Netw Open
. 2020 Jun 1;3(6):e207922. doi: 10.1001/jamanetworkopen.2020.7922.
Association of Low to Moderate Alcohol Drinking With Cognitive Functions From Middle to Older Age Among US Adults
Ruiyuan Zhang , Luqi Shen , Toni Miles , Ye Shen , Jose Cordero , Yanling Qi , Lirong Liang , Changwei Li

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