得体のしれない恐怖を恐れる仕組み、相手を思いやる仕組み、バッシングの仕組み

 人の脳には偏桃体といって、恐怖や不安にかかわる部位があり、未知の病や得体のしれない恐怖に対して、逃げ出す、戦う・排斥する、フリーズする、といった反応を生み出します。アジア人排斥などで働く脳部位はここです。
 なぜそのような反応をする仕組みが脳にあるかというと、そういう働きの強い人の方が感染症などに結果としてかかりにくく、生き残り確率が高まったためと考えられています。問題は偏桃体の活動の仕方で、あまりグレーゾーンがないことです。偏桃体は白黒、二値判断をしがちで、ために「少しは大丈夫」「まあ適当でいい」が苦手です。そのため、排除となると極端化しやすくなります。
 一方で、排斥されたり、忌み嫌われたりする人の心の痛みを感じとる脳部位もあります。島皮質、帯状皮質、内側前頭前皮質などです。たとえば人がいきなり殴られている映像などを見せるとこの部位が活動します。わたしたちは、自身や仲間を守るため、恐怖を大きめにとらえがちですが、仲間をいたわることも生き残り確率を高める戦略なので、仲間、同じ人間ととらえられれば同情できます。
 しかし、殴られた映像に「この人は悪事を働いた」などとテロップを入れると、痛みに共感する部位の活動は消え、快感系が活性化する場合すら出てきます。浮気バッシングなどもこういう脳活動と思われます。
 われわれは未知の恐怖に過剰に反応する傾向を持ち合わせている。それはたくさんの感染症や危険を避けるための合理的な仕組みで、致し方ない。一方で、われわれは仲間を大切にすることで、生き残り確率を高めてきた歴史も持つ。そのために、他者の痛みを共有できる脳の仕組みを持つ。ただしこの仕組みは、相手が痛みを感じるのも致し方ない、といったロジックが存在すると、途端に働きを止め、場合によっては相手に罰を与える快感すら感じてしまう。
 こういう仕組みを持つことを知り、自分の認知や感情を、客観視するとバランスの取れた対応ができるかもしれないですね。

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