子どもたちはおおむね望ましいゲーム時間を知っている?

 久里浜の予備調査によれば平日のゲーム時間は、1時間未満が40.1%、1~2時間が27.1%、2~3時間が14.6%、3~4時間が9.0%、4~6時間が6.5%、6時間以上が2.8%でした(https://www.ncasa-japan.jp/pdf/document15.pdf  https://www.ncasa-japan.jp/pdf/document16.pdf  https://www.ncasa-japan.jp/pdf/document17.pdf )。
 2016年のスペインの7~11歳の男女2,400人超の調査では、ゲームをすることは、大脳基底核の白質の変化と学習と脳の回路との伝達の改善に関連し、ゲーマーの方が成績がよいと報告しています。しかし、ゲームに関連する技能向上は週8時間ほどで限界に達し、週9時間以上になると他の子どもとの衝突など社会的行動の問題が生じる可能性が高まったそうで、週1~9時間は安全だと思われるが9時間越えは勧められないとのことでした。
 久里浜の調査から、子どもたちも望ましいゲーム時間をなんとなくわかっている節があります。
 たとえば過去12か月間で「ゲームをしすぎていると思っているので、ゲームを減らすまたは止めたいといつも思っている」人の割合は1時間未満が21.9%で最も低く、1~2時間で27.9%、2~3時間で31.1%とピークとなり、ゲーム時間をなんとか1時間程度に収めようと努力しているようにも見えます。しかし6時間以上になるともうあきらめるのか23.1%と少なくなります。
 同じ傾向は「ゲームをしすぎていると思っているが減らしたり止めたりできていないので、減らす・止める試みを繰り返している」でも見られています。1時間未満が20.3%、2~3時間、3~4時間が25%でピーク、以降は20%を切っています。
 ゲーム時間1時間越えあたりで子どもたちはあがくようなので、そのあがきを褒めるのが得策かもしれません。2時間でやめたら「よく止めたね」「さすがの自制心」、止めようとしたしぐさだけでもほめた方がいいかもしれません。
 一方、「ゲームのために、スポーツ、趣味、友達や親せきと会うなどといった大切な活動に対する興味が著しく下がった」「学業に悪影響が出たり、仕事を危うくしたり失ったりしても、ゲームを続けた」といった悪影響はゲーム時間が長くなるほど増え、特に6時間強で急増します。
 手を打つなら1時間越えあたりから、そのあたりからの子どものあがきの利用がだいじなのかもしれません。

ゲーム障害は、持続的または反復的なゲーム行動のパターンによって特徴づけられる。
1.ゲームをすることに対する制御の障害(例:開始、頻度、強度、持続時間、終了、状況)。
2.ゲームに没頭することへの優先順位が高まり、他の生活上の利益や日常の活動よりもゲームをすることが優先される。
3.否定的な(マイナスの)結果が生じているにもかかわらず、ゲームの使用が持続、またはエスカレートする。
その行動パターンは、個人的、家庭的、社会的、学業的、職業的または他の重要な機能領域において著しい障害をもたらすほど十分に重篤なものである。

 以上がICD‐11の抜粋です。これを自記式のアンケートで行っても、医者のような診断ができるものではありません。今回の調査でも同じようなアンケート項目は用いていますが、ゲーム障害の人が10代で〇%、20代で□%といった推計はしていません。病気であるか、障害であるかはどうでもよく、生活上の問題の予防や対処が必要なので、今回の報告の仕方は正しいと思います。

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