いわゆる性依存のマイクロRNAを介した遺伝

 いわゆる性依存(hypersexual disorder:HD)はDSM-5の診断として提案されましたが採用されず、しかしICD-11では衝動制御障害として提示されています。 一方、ここ十数年の研究で遺伝はDNAによるものばかりではなく、メチル化などを通してエピジェネティックに伝わるものもあることが知られるようになってきました。たとえばマイクロRNAを介した恐怖条件付けの遺伝などです。しかし、HDのエピジェネティックな検討は行われてきませんでした。
 それを行ったのが↓。イルミナEPIC BeadChipを使用して、HDの被験者60人と健康なボランティア33人の全血でゲノム全体のメチル化パターンを測定しました。-cg18222192(MIR708)(p <10E-05、pFDR = 5.81E-02)およびcg01299774(MIR4456)(p <10E-06、pFDR = 5.81E-02)で有意な差がみられ、 MIR4456は単変量解析(p <0.0001)および多変量解析(p <0.05)の両方で、HDでの発現が有意に低かったそう。
  Cg01299774のメチル化レベルは、MIR4456の発現レベルと逆相関し(p <0.01)、アルコール依存性においてもメチル化されていたそう(p = 0.026)。MIR4456は脳で優先的に発現する遺伝子を推定的に標的とし、HDに関連すると考えられる主要な神経分子メカニズム、例えばオキシトシンシグナル伝達経路に関与していることが明らかになったとか。
 オキシトシンシグナル伝達に影響を与えることにより、HDにMIR4456が関わる可能性があるそう。
Hypermethylation-associated downregulation of microRNA-4456 in hypersexual disorder with putative influence on oxytocin signalling: A DNA methylation analysis of miRNA genes.
Boström AE, Chatzittofis A, Ciuculete DM, Flanagan JN, Krattinger R, Bandstein M, Mwinyi J, Kullak-Ublick GA, Öberg KG, Arver S, Schiöth HB, Jokinen J.
Epigenetics. 2019 Sep 22:1-16. doi: 10.1080/15592294.2019.1656157.

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