中高年期の、読書、パソコン操作、社会活動、ゲーム、クラフト活動はおすすめです

 WHO(2019)の認知機能低下および認知症予防についてのガイドラインでは、運動と禁煙を強く推奨し、アルコール使用障害への介入、地中海食、認知的トレーニング、体重管理、高血圧・高脂血・高血糖への介入を条件付きで推奨している(https://higeoyaji.at.webry.info/201907/article_7.html
 ↓は、読書、パソコン操作、社会活動、ゲーム、クラフト活動を行うことと、MCIの関連を調べたもの。メイヨ-・クリニックYonas Gedaらが、男女2000人(平均年齢78歳)を中央値で5年追跡調査したもの。50~65歳(中年期)および66歳以降(高齢期)に精神的活動をどの程度行ったかを質問し、その15か月ごとに認知機能を調査。結果、532人がMCIとなったが、中年期にPCを使用していなかった人に比べ使用していた人でMCIのリスクが48%低く、高齢者でのPC使用では30%低かったそう。中年期および高齢期にパソコンを使用していた人では37%低かったとか。友人と交流したり、映画を観に行ったりするなど社会活動の機会がある人や、ゲームを楽しむ機会がある人では、MCIリスクが20%低く、クラフト活動では高齢期でのみMCIリスクが42%低下したそう。また、頭を使う活動の機会が全くない場合と比べて、2種類の活動で28%、3種類で45%、4種類で56%、5種類で43%と種類が多いほどリスクの低下が認められた。
 この研究は相関研究に過ぎず、たとえばアルツハイマー病では20年以上前からアミロイドβの蓄積が進むので、MCIへの進行へと向かう人は精神活動を低下させているという因果関係なのかもしれないし、運動など健康的な生活を精神活動が多い人ほど行いやすいのかもしれない。WHOのガイドラインでは社会参加が証拠不十分で推奨されていないが、頭を使うこと、人とかかわることは、QOLから考えても推奨できるだろう。
Quantity and quality of mental activities and the risk of incident mild cognitive impairment.
Neurology. 2019 Aug 06;93(6);e548-e558. doi: 10.1212/WNL.0000000000007897.
Janina Krell-Roesch, Jeremy A Syrjanen, Maria Vassilaki, Mary M Machulda, Michelle M Mielke, David S Knopman, Walter K Kremers, Ronald C Petersen, Yonas E Geda

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