WHO(2019)の認知機能低下、認知症予防についてのガイドライン

他の健康的便益を含む推奨になっている部分もあるので、認知機能低下予防、認知症予防にかかわる部分を太字にしました。

・運動をすること
「認知に問題のない大人にとって、運動は認知機能低下予防に勧められるべきである」
   中程度の証拠があり、強く推奨される
「軽度認知障害のある大人にとって、認知機能低下予防に運動を勧めてもよい」
   低い証拠があり、条件付きで推奨される


・禁煙
「タバコを吸っている大人には、認知機能低下予防に役立つかもしれないし、他の健康上の便益もあるので、禁煙をすすめるべきだ」
   証拠の程度は低いが、強く推奨される


・栄養的な介入
「認知の問題のない大人や、軽度認知障害の大人にとって、認知機能低下予防や認知症予防に、地中海食を推奨してもよい」
   中程度の証拠があり、条件付きで推奨できる

「すべての大人に、WHOのガイドラインに沿った健康的でバランスのとれた食事が推奨されるべきだ」
   食事内容により異なるが、低い~高い証拠があり、条件付きで推奨できる
「ビタミンB、E、不飽和多価脂肪酸とマルチコンプレックスサプリメントは、認知機能低下予防や認知症予防に推奨すべきではない」
   中程度の証拠があり、まったく推奨できない


・アルコール使用障害への介入
「危険で害ある飲酒をやめたり減らしたりするための介入は、認知に問題のない大人や軽度認知障害の大人にとって、認知機能低下予防や認知症予防に加えて、他の健康上の便益もあるので強く求められる」
   観察的な証拠だが中程度の証拠があり、条件付きで推奨される


・認知的な介入
「認知に問題のない大人や、軽度認知症の大人にとって、認知的なトレーニング(脳トレ)は、認知機能低下予防や認知症予防のために推奨してもよい」
   とても低い~低い証拠があり、条件付きで推奨できる

・社会的活動
「社会的活動と認知機能低下や認知症予防が関わるという十分な証拠はない」
「社会参加や社会的なサポートは健康や幸せと強く結びついており、人生のどの段階でも社会参加が行えるようにすべきだ」

・体重管理
「中年期での過体重や肥満への介入は、認知機能低下予防や認知症予防に勧められてもよい」
  低い~中程度の証拠があり、条件付きで推奨できる


・高血圧の管理
「高血圧の大人にとってWHOのガイドラインにのっとった血圧管理は勧められるべきだ」
  介入法により異なるが、低い~中程度の証拠があり、強く推奨される
「高血圧の大人にとって、血圧の管理は、認知機能低下予防や認知症予防のために勧めてもよい」
  認知症に関してとても低いが証拠があり、条件付きで推奨できる

・糖尿病の管理
「糖尿病の大人にとって、WHOのガイドラインに沿った医療的あるいは生活介入的な糖尿病の管理は勧められるべきである」
  介入法により異なるが、とても低い~中程度の証拠があり、強く推奨できる
「糖尿病の大人にとって、糖尿病の管理は、認知機能低下予防や認知症予防のために勧めてもよい」
  とても低いが証拠があり、条件付きで推奨できる


・高脂血症の管理
「中年期の高脂血症の管理は、認知機能低下予防や認知症予防のために勧めてもよい」
  低い証拠があり、条件付きで推奨できる

・うつの管理
「現段階では、認知機能低下予防や認知症予防のために、抗うつ剤の使用を勧める十分な証拠はない」
「WHO、mhGAPのガイドラインにのっとった抗うつ剤や心理療法によるうつの管理は、うつの大人に対して行われるべきである」

・聴力低下の管理
「認知機能低下予防や認知症予防のために、補聴器の使用を勧める十分な証拠はない」
「適時の高齢者の聴力のスクリーニングと補聴器の提供と聴力低下の管理は、WHO ICOPEガイドラインにのっとって行われるべきだ」

https://bblog.sso.biglobe.ne.jp/cms/article/regist/input
https://www.who.int/mental_health/neurology/dementia/Dementia_Guidelines_Evidence_Profiles.pdf?ua=1


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