認知症の予防に、食事や運動は役立たない??

 これまで、認知機能低下予防や認知症の予防に役立つこととして、有酸素運動や筋トレなどの運動、野菜・魚が豊富なバランスのいい食事、生活習慣病の予防や治療(血圧、脂血、血糖などの管理)、認知的活動、人とのかかわり社会参加などが、疫学データなどに基づきしばしばあげられてきた。日本でもそういう縦断調査は増えてきているが、日本も含め、これらの調査は5~10年の観察期間が多く、短すぎる可能性が指摘されてきた。そして、25年程度の観察では、中年期の食事内容は認知症の発症リスクとかかわらないという指摘も最近あった。
https://higeoyaji.at.webry.info/201903/article_13.html
 ↓は運動不足の解消も、認知症の診断に先立って不活発(運動をしなくなる)になるとの想定を考慮すると、認知症予防には役立たないのではないかというもの。
 19の縦断的調査に参加した404840人の調査。認知症の発症の10年前では、すべての認知症で運動不足で1.40倍、アルツハイマー病で1.36倍であり、認知症の発症が近いと運動不足になりやすいのではないかと考えられたそう。10年以上前だと1.01倍、0.96倍で関連は認められなかったし、糖尿病で1.42倍、冠動脈疾患で1.24倍、卒中で1.16倍と一貫して運動不足が影響していたことから、認知症は生活習慣病とはパターンが違うらしい。もっとも、軽度認知障害では、運動、脳トレなどで、その進行が抑制されることも知られているので、むしろ発病が近い時期こそ、運動がだいじという話になりうるのかもしれない。
Physical inactivity, cardiometabolic disease, and risk of dementia: an individual-participant meta-analysis.
Kivimäki M, Singh-Manoux A, Pentti J, Sabia S, Nyberg ST, Alfredsson L, Goldberg M, Knutsson A, Koskenvuo M, Koskinen A, Kouvonen A, Nordin M, Oksanen T, Strandberg T, Suominen SB, Theorell T, Vahtera J, Väänänen A, Virtanen M, Westerholm P, Westerlund H, Zins M, Seshadri S, Batty GD, Sipilä PN, Shipley MJ, Lindbohm JV, Ferrie JE, Jokela M; IPD-Work consortium.
BMJ. 2019 Apr 17;365:l1495. doi: 10.1136/bmj.l1495.

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