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zoom RSS ぱちんこ業界の依存問題追加対策についての私的メモ

<<   作成日時 : 2018/11/19 10:44   >>

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以下は、ぱちんこ業界がこれまで行ってきた依存対策、具体的には、
・依存問題の電話相談機関リカバリーサポートネットワーク(RSN)の支援
・RSNの周知のため、営業所の広告に相談窓口を掲載、リーフレットをぱちんこ営業所に配置し、業界団体と営業所が連携し、情報発信を強化する
・相談員の増員、相談時間の延長
・出玉規制の強化
・営業所の管理者の業務として依存症対策を義務付け、「安心パチンコ・パチスロアドバイザー」を新設、全営業所への配置を目指して取組を推進
・ぱちんこ台の液晶での注意喚起
・ちらしへの注意喚起文の記載
・ぱちんこ依存問題の実態調査や要因調査
・依存問題対策ガイドラインの策定
・回復支援団体への寄付
・ATMの引き出し制限
などに加えて、推進すべき対策についての篠原の私的メモ。メモなので随時更新します。リロードしてください。

1) 民間団体への支援について
 ぱちんこ業界が、依存問題を抱える人の回復を支援する医療機関や回復支援施設への支援を行う必要があるのは論を待たない。
 ギャンブル等依存対策の関係閣僚会議とりまとめでは、ぱちんこなどのギャンブリング関連業界や関連省庁は予防を主とし、治療は厚生労働省が主に行うような区分けを読み取れる。実際、厚労省が依存症民間支援団体支援事業について事業実施する民間団体を公募した。
 しかし、ギャンブル障害(ギャンブル等依存)の治療を医療が責任をもって行うことはエビデンスに基づく適切な医療が遂行されていくために必要ではあるが、顕著に効果を示す治療薬や治療方法がない現状では、医療が回復支援のすべてを担うことはできない。これまでも、認知の修正、生活の立て直し、支援等は、民間団体や心理職が担ってきたし、これからも担っていかざるを得ない。したがって、ぱちんこ業界もこれまで行ってきた回復支援団体等への支援をさらに拡充して行っていくべきであろう。

 ギャンブル等の依存問題を抱える人の回復を支援する医療機関や回復支援施設等では、以下のような支援方法などがとられている。
@ 勝ちさえすればすべてうまくいく、いずれ勝てる、などの認知のゆがみや、確率事象についての誤信念、それに伴う行動などを修正する「認知行動療法」「グループミーティング」
A 相談者のリソースを把握し、そのリソースを利用して、行動の動機付けをおこなっていく「動機付け面接」
B 底つき体験を通して、ぱちんこの魅力の前では無力であることを認め、周りへの感謝の念を持ち、日々やめ続けることをピアグループ等の支えで行っていく、「12ステップを基本とするようなグループ療法」
C 知的な問題、コミュニケーション障害、発達障害、うつ、統合失調症、なんらかの弱さ、など生活上の困難について、「個別アセスメントを重視した福祉支援的方法」
などである。

 ギャンブリングに関する依存問題への対処は、時代的にはBを端緒とし、@ACが発展してきており、全体としては、断ギャンブリングからハームリダクションへ、人格への介入から生活の向上に役立つリソース発見主義への流れがあると思われるが、どういった方法が効果的か、だれに対して効果的かなどは、実証的な積み重ねがあまりない。
 @Aについてはその効果を示すギャンブル障害についての研究がいくつかあり、アルコール使用障害ではAによる一回の面接が@と変わらぬ効果を示していたりする。しかし、BCに関しては、その有効性の主張は多々あり、薬物使用障害対策からの類推や、理屈の組み立てでは魅力的で納得できるものの、その効果を対照群を設けるなどして実験的に示した研究は、ぱちんこ依存関連ではもとより、ギャンブル障害一般でもほとんどない。
 その理由の一つは、ギャンブル障害が従来考えられていたように不可逆的で進行的な障害ではなく、自然回復が4−6割程度見込めるためであろう。とくにぱちんこでは、社安研の調査では、自然回復が8割あり、うち医療機関への相談など特別なことをしなくての回復が9割に及ぶので、BCなどの方法が、この自然回復率を上回ることはなかなかに困難である。

 しかし、今後、ギャンブル等依存症支援をよりよいものへ、より実効性の高いものにしていくためには、それぞれの支援の効果の検証や、ギャンブル等依存症の人の予後についての研究が不可欠である。そこで、ぱちんこ業界が、依存問題を抱える人の回復を支援する医療機関や回復支援施設への支援を行うにあたって、ぜひ行うべきは支援とともに予後についての調査である。
 たとえば、各団体等の、精神科医・公認心理士等との連携、主たる支援の具体的な方法・カリキュラム、アセスメントの方法・そのポイント、予後の調査状況・今後の方針、財務状況等について情報提供を受け、これらを専門家委員会などで管理研究する。具体的には、のちのデータ解析がしやすいように、必要項目を盛り込んだ入力フォーマットを開発提供し、各団体等に入力をお願いする。そして研究支援や直接的な支援を行っていくのである。
 もちろん、これらはすでに業界、各企業、労働団体、個人が行っている、回復支援団体等への寄付等を制限するものではない。

 なお、パチンコに関しては期待値論に基づく遊技、パチスロでは設定判別など、リスクを減らす打ち方が存在する。したがって、ギャンブル等依存予防のためのぱちプロの会、ファン雑誌の会、回復支援のためのぱちんこ講座、オカルト撲滅講座などが、ぱちんこ特有の依存予防回復支援対策となりうるので、ここを育てることにも手を貸していくべきだ。

2) アクセス制限の強化
 ギャンブル等依存症では、ギャンブルの頻度、勝ち負けの金額の平均的な規模、かかわったギャンブリングの種類の数、が問題ギャンブリングに影響を与えうる(Welteら2104)。したがって、自己申告プログラムによる遊技量(回数、使用額など)の制限や、家族申告プログラムの全店舗への普及はだいじな施策と考えられる。ぱちんこ依存の疑い数は40万人であるので、各店舗40人程度の登録を目標に普及を目指す必要があろう。
 一方、自己申告プログラムで把握可能な遊技量は、ぱちんこ依存のリスクとの関連が示されている。そこで、自己申告プログラムの仕組みをユーザーのすべて、または適切なサンプリングに基づいた多くの人(健全ユーザーを含む)に普及させ、時折の依存チェック等と合わせて、データを取得しておくことが、ぱちんこ依存対策をより証拠に基づく実効的なものとしていくために必要であろう。
 「啓発週間への対応」で指摘しているように、ギャンブル等依存症の要因は単にギャンブリング行為にあるわけではなく、衝動性、リスクテイキング、不安などの性格行動特性、発達の問題など併存障害、遺伝率、両価性などが考えられる。しかし、こうした要因が働いた結果、結局は遊技時間、負け額などが増大していくわけで、その変曲点などを把握する試みは、遊技量把握ビッグデータからが手っ取り早い。
 そこに時折のPPDSなどの依存チェック、衝動性、リスクテイキング、不安、両価性チェックなどを行い、機械学習などを使って、最適対策を提案していく。そのためにもサンプリングデータが欲しい。もし全数データなら、その中から逸脱行動が出た場合などは強力な要因分析ができる。

3) 広告宣伝の健全化
 広告宣伝について、「ギャンブリングに目を向けさせる広告は、問題ギャンブリングにごく短期の影響を与えるが、その大きさは他の要因よりもはるかに小さい」(Bindel,2007)と考えられている。風営法に基づく広告規制は理解できるが、ぱちんこ依存対策として広告規制がどれほど有効かは、実証的な調査が必要であり、すでにその研究計画が始まっている。

4) 啓発週間への対応
ぱちんこ依存チェック項目の配布
ぱちんこ依存得点とかかわる重回帰式の提示を通してリスク要因を伝える(遊技量、遊技方法など)
衝動性、リスクテイキング、不安などの性格行動特性、発達の問題など併存障害、遺伝率、両価性など依存要因や重症化要因の解説
証拠に基づくぱちんこ依存の実態報告、要因調査の中間報告
自己申告プログラム普及キャンペーン(健全プレーヤーを含む調査として)
相談先リストの配布

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