言語にかかわるFOXP2は強い淘汰圧を持ったわけではないのかもしれない

 われわれが言葉を使えることと関連すると考えられている有名な遺伝子に、FOXP2がある。これは三代にわたって言語障害が生まれている家系内で単離された遺伝子で、マウス型FOXP2がヒト型FOXP2となることが言語の獲得とかかわったのではないかという仮説がマックスプランク研究所などで検討されている。
 さて、もしFOXP2が言語の使用にかかわり、かつ、言語使用が進化上有利に働いていたとすれば、FOXP2の変異はヒトの中で急速に広がってもおかしくない。そして急速に広がったなら、FOXP2変異界隈の遺伝子も便乗的に広がるはずだ。↓はそのような便乗普及が認められなかったというもの。
 FOXP2の言語への寄与は疑いようがないが、世代を経る毎にFOXP2遺伝子が増え続けるという正の淘汰は起こっていたとは言い切れず、そう単純ではないのかもしれないらしい。
No Evidence for Recent Selection at FOXP2 among Diverse Human Populations.
Atkinson EG, Audesse AJ, Palacios JA, Bobo DM, Webb AE, Ramachandran S, Henn BM.
Cell. 2018 Jul 27. pii: S0092-8674(18)30851-1.

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