オートファジーを促進し、老化を抑制する機構

 オートファジー (Autophagy) は、細胞内のタンパク質を分解するための仕組みで、自食(じしょく)とも呼ばれる。酵母からヒトにいたるまでの真核生物に見られる機構で、異常なタンパク質の蓄積を防いだり、過剰にタンパク質合成したときや栄養環境が悪化したときにタンパク質のリサイクルを行ったり、細胞質内に侵入した病原微生物を排除することで生体の恒常性維持に関与している。
 ↓はオートファージを増加させるbeclin1たんぱく質の変異によって、早期老化の予防、健康寿命の向上、長命の促進が生じうることを指摘したもの。
 Beth Levineらは、これまで、beclin1タンパク質に特定の変異があり、beclin1の働きを弱める因子がbeclin1に結合できなくなると、マウスは脳と筋肉におけるオートファジーが増加し、アルツハイマー病のマウスモデルの認知機能が改善することを示している。↓はさらに、beclin1変異マウスの寿命が延びただけでなく、心臓疾患、腎臓疾患、腫瘍の発生など老化関連表現型が減少し、健康寿命も延びることを明らかにした。また、抗老化タンパク質klotho(クロトー)の欠損を原因とするマウスの早期死亡と不妊を抑制できることも示した。
 なお、出芽酵母のオートファジーをはじめて観察したのがノーベル賞受賞者の大隅良典先生で1992年のこと。
Molecular tuning of electroreception in sharks and skates.
Bellono NW, Leitch DB, Julius D.
Nature. 2018 May 30. doi: 10.1038/s41586-018-0160-9.

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