ギャンブル依存の回復支援では併存する精神疾患への配慮が必要

 ギャンブル障害には、アルコール使用障害、うつ、統合失調症、ADHDなどの併存障害が多いことはよく知られている。Dowling NA et al.(2015)によれば、アルコール使用障害 15.2%、薬物使用障害 4.2%、大うつ病性障害 29.9%、双極性障害 8.8%、統合失調症 4.7%、パニック障害 13.7%、社交不安障害 14.9%、PTSD 12.3%、ADHD 9.3%、など併存障害全体では74.8%におよぶという。
 ↓はNational Epidemiological Survey on Alcohol and Related Conditions (NESARC)の第一波と第二波を使った、34653人の縦断的調査。ギャンブラーを、ギャンブル障害、娯楽としてギャンブルを楽しむ人たち、その中間、に分け、非ギャンブラーの精神障害の発症と比較。結果、娯楽としてギャンブルを楽しむ人たちは非ギャンブラーの1.16倍( 95% confidence interval [CI]=1.10-1.23)、中間の人は 1.77倍( 95% CI 1.63-1.92)、 ギャンブル障害は2.51倍( 95% CI 1.83-3.46)となった。ギャンブルの結果、併存障害を発症したのか、潜在的な併存障害がギャンブルに向かわせているのか(生きにくさなどの逃避先としてギャンブルが選択されるなどの可能性)、不明ではある。今後、関連遺伝子、時系列的な脳変化(または発病前からの脳の特異性)などを調べていく必要がある。
 いずにせよ、ギャンブル依存の回復支援では単にギャンブルの問題だけを対象としてはいけない。併存障害に気を配ることは必須。
Gambling and the onset of comorbid mental disorders: a longitudinal study evaluating severity and specific symptoms.
Parhami I, Mojtabai R, Rosenthal RJ, Afifi TO, Fong TW.
J Psychiatr Pract. 2014 May;20(3):207-19. doi: 10.1097/01.pra.0000450320.98988.7c.

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