双極性障害の自殺企図は混合期とうつ病エピソード期

 双極性障害(BD)はそう状態とうつ状態が繰り返されたり、その混合状態が続いたりする障害で、「うつ」の仲間のように思われがちですが、遺伝子解析では異なる疾患と考えられ、治療薬も異なっており、双極性障害なのか、うつ病なのかの見極めは極めて大事です。
 ↓は双極性障害と自殺企図の関連を長期前向きコホート研究で明らかにしたもの。BD-I、BD-II患者191例を対象に、ライフチャート法を用いて追跡した結果、718患者年当たり90件の自殺企図が発生、混合状態で正常状態より120倍以上の自殺企図があり、うつ病エピソード期でも約60倍高かったそう。また、うつ病エピソード期の自殺企図リスクの予測因子は、うつ病エピソードの持続期間、うつ病の重症度、パーソナリティ障害の併存であったそうで、双極性障害での自殺企図は、従来から指摘されているように、混合状態およびうつ病エピソード期で起こることが確認され、パーソナリティ要因の影響を受ける可能性が高いことが明らかになったとのこと。
 自殺はこのブログでよく触れているギャンブリング障害でも大きな課題で、たとえば久里浜医療センターへのH25~H26年(一年半)のギャンブリング障害新規受診者35人中8名(23%)が自殺を企図したことがあったそうです。一方、ギャンブリング障害ではそのチェック項目を満たした場合でも双極性障害は除外となっていますが、ギャンブリング障害項目だけのチェックには双極性障害が含まれる可能性があり、その自殺は、ギャンブリング障害対策としても気配りが必要なわけです。軽々に「ギャンブル依存」単体と決めつけては困るわけです(久里浜での調査では双極性障害を除いても、合併障害が75%弱です。
Incidence and predictors of suicide attempts in bipolar I and II disorders: A 5-year follow-up study.
Bipolar disorders. 2017 Feb 08; doi: 10.1111/bdi.12464.
Sanna Pallaskorpi, Kirsi Suominen, Mikko Ketokivi, Hanna Valtonen, Petri Arvilommi, Outi Mantere, Sami Leppämäki, Erkki Isometsä

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