性格を決める遺伝子

 「性格」にはいろんな分類があるが、もっともポピュラーで、どの民族でも安定してその因子が取り出せることで知られるものにビッグ5がある。神経症傾向、外向性、開放性、誠実さ、協調性がその五つで、人の性格は、この五次元空間に表現されると考えられている。そして双子研究から、それぞれの性格の遺伝率は30-50%と見積もられ、興味深いことに共有環境(ほぼ家庭環境)の影響は0であることも繰り返し報告されている。
 さて、↓は12万~26万人の遺伝子サンプルの解析から、外向性はPCDH15近傍のWSCD2、12q23.3と強い相関があり、神経症傾向はL3MBTL2、8p23.1と強い相関があったとか。また8p23.1ゲノム領域はがんや神経発達障害とのかかわりが指摘されており興味深い。L3MBTL2は統合失調症ともかかわり、12q23.3は双極性障害とのかかわりが指摘されており、これまた興味深い。
 研究チームは、「神経症傾向とうつ病」、「外向性とADHD」に優位な遺伝相関が見られたともしており、ADHDが外向性の変異型である可能性もある。なお、勤勉性、学歴、学業成績に関しては、遺伝子との相関は見られなかったとか。
 一昔前は、新規探索傾向がDRD4のリピート数に、損害回避傾向が5HTTLRのSLタイプにかかわるといった一本釣りが報告されていたが、ゲノムワイドで見て行く必要がある。
Genome-wide analyses for personality traits identify six genomic loci and show correlations with psychiatric disorders.
Lo MT, Hinds DA, Tung JY, Franz C, Fan CC, Wang Y, Smeland OB, Schork A, Holland D, Kauppi K, Sanyal N, Escott-Price V, Smith DJ, O'Donovan M, Stefansson H, Bjornsdottir G, Thorgeirsson TE, Stefansson K, McEvoy LK, Dale AM, Andreassen OA, Chen CH.
Nat Genet. 2016 Dec 5. doi: 10.1038/ng.3736. [Epub ahead of print]

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