ささいなことで不機嫌になりやすい、不安を感じやすい、などはうつリスクである可能性

 うつ病の有病率は6.5~7.5%程度ですが、親の一方がうつである場合、有病率が10~15%に上がります。遺伝の影響がある程度あるわけで、相加的遺伝率は30%程度、家庭環境(共有環境)の影響は2%程度で、家庭外環境(非共有環境)の影響が70%弱といった報告もあります。うつ傾向なら40%程度が相加的遺伝率になります。
 この遺伝率は性格の遺伝率(30-50%)の下限くらいで、一般知能77%、音楽92%、スポーツ85%などと比べると低い方ではあります。
 さて、↓は、うつ病経験を持つ親の9~17歳の子ども300人ほどを平均2年間追跡調査した報告。ささいなことで不機嫌になりやすい「易刺激性」が生じやすく、恐怖や不安を感じた後にうつを発病するリスクも高くなっていたそうです。↓によれば、「易刺激性」や「恐怖感」「不安感」を持つ子どもがうつ病の予防を考える上で重要なのではないか、としています。
 ちなみにギャンブリング障害の相加的遺伝率は50%程度なので、リスク群のスクリーニングはうつ以上に必要です。おそらくギャンブリング障害の相加的遺伝性にも、うつ傾向、不安傾向、発達障害傾向、知能のばらつき傾向などが含まれており、だからこそ、一律の対応ではドロップアウトが多いと想定されます。問題はこういうドロップアウトが生じたとき、底つきが足りない、ミーティングが足りない、などとGA一辺倒な対応しか持たない回復支援者、施設が少なくないことです。これが二次障害を生み、ギャンブリング障害は進行的で不可逆的、などといわれたのではたまったものではありません。
Antecedents of New-Onset Major Depressive Disorder in Children and Adolescents at High Familial Risk.
Rice F, Sellers R, Hammerton G, Eyre O, Bevan-Jones R, Thapar AK, Collishaw S, Harold GT, Thapar A.
JAMA Psychiatry. 2016 Dec 7. doi: 10.1001/jamapsychiatry.2016.3140.

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