ゲームは何時間まで?

 子どもにゲーム(いわゆるビデオゲーム)をさせてもいいのか、させるとしたら時間制限は?、よく質問されます。そして、様々な研究がすすめられていますが、ゲームは脳にいいという結論から、言語性知能が低下するといった結論まで、結果は多様です。
 たとえば、オランダ、ヘント大のSimone Kühn らによる、152人の14歳を対象としたMRIによる脳の厚みの計測では、被験者が毎週ビデオゲームに費やす時間(自己申告)と、左側の脳の前頭前皮質背外側部と前頭眼野の厚さとの間に、相関が認められたそうです。たくさんゲームをする人ほどこれらの部位の灰白質が厚く、この部位はワーキングメモリ昨日など知的活動の中核部位なので、ゲームはむしろいいのでは(http://higeoyaji.at.webry.info/201604/article_8.html)、といった報告もあれば、14歳の時のモニター対面時間の増加が学業成績の低下と相関するといった英国の報告もあります(http://higeoyaji.at.webry.info/201509/article_3.html
 また、長時間のビデオゲームが、前頭前皮質、海馬、基底核や記憶や意欲に係る脳部位にネガティブな影響を与え、言語性知能を低下させ、快感関連領野の単純化が生じている(http://higeoyaji.at.webry.info/201608/article_3.html)とする報告も行われています。
 ↓はスペインの研究。スペイン・バルセロナに住む親に、7~11歳の男女2,400人超のゲーム(ビデオゲーム)の習慣を報告してもらい、反応時間やMRIによる解析とのかかわりを調べたもの。結果、小児の約6分の5は週に1時間以上ゲームをする「ゲーマー」で、残りは「非ゲーマー」であり、ゲーマーは非ゲーマーよりも反応時間が早かった。しかも、小児260人のMRIでは、ゲームをすることは、大脳基底核の白質の変化と、学習と脳の回路との伝達の改善に関連した。ゲーマーは成績も有意に高かった。ただし、ゲーム時間が長い小児ほど睡眠時間が少なく、ゲームに関連する技能向上は週8時間ほどで限界に達し、週9時間以上になると、他の小児との衝突など社会的行動の問題が生じる可能性が高まったそうで、著者らは週1-9時間は安全だと思われるが、9時間越えは勧められないとのこと。ただしあくまで相関研究で因果は特定できないとのこと。
Video gaming in school children: How much is enough?
Annals of neurology. 2016 Sep;80(3);424-33. doi: 10.1002/ana.24745.
Jesus Pujol, Raquel Fenoll, Joan Forns, Ben J Harrison, Gerard Martínez-Vilavella, Dídac Macià, Mar Alvarez-Pedrerol, Laura Blanco-Hinojo, Sofía González-Ortiz, Joan Deus, Jordi Sunyer

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