虐待を受けると報酬を受けても線条体や視床が活性化しない

2015年11月2日 (月)神戸新聞より
 理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センター(神戸市中央区)と福井大などのグループは、愛着障害がある10~15歳の子ども5人と、注意欠陥多動性障害(ADHD)がある同世代の子ども17人、健康な同世代の子ども17人を対象に、3枚のカードから1枚を選び、金額が書かれていればその額がもらえる、というゲームをしているときの脳活動を機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)を使って調べたそうです。
 結果、愛着障害の子どもは金額が書かれていても、報酬を喜ぶ感情や意欲・行動の制御に関わる線条体と視床が活性化しなかったとか。一方、健康な子どもは報酬の多少に関係なく金額が書かれていれば活性化し、ADHDの子どもは報酬が多いときだけ活性化したとか。
 報酬を喜ぶ機能には、神経伝達物質の「ドーパミン」が関係しており、愛着障害の子どもはドーパミンが不足している可能性があるとか。このことが、愛着障害のある子どもは自己肯定感が低く、褒め言葉のような「報酬」が心に響かない傾向があり、感情の制御がうまくいかないこととかかわるかもしれないそうです。またADHDでもドーパミン刺激薬が治療に有効であり、通常以上の快感が必要なこととこの結果がかかわるのかもしれません。
 いずれにせよ、より濃く、深く、反応が弱くても続けることが治療的であろうと推測されます。仮に愛着障害やADHDが背景にあり、表にはギャンブル障害が生じている場合、そこつき体験にまで追い込みむ方法では線条体や視床の活性化は望みにくく、かえって害になるのかもしれません。

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