加工肉と結腸直腸がん、赤身肉もリスク

 すでにマスコミ等で報道されているように、世界保健機関(WHO)は加工肉(保存処理、塩漬け、発酵、燻製肉)を発癌性物質に分類しました。「人に対して発がん性がある」とする「グループ1」です。また、牛や豚、羊などの赤肉も、「人に対しておそらく発がん性がある」とする「グループ2A」に分類しています。
 塩漬けや燻製などの肉の加工によって、ニトロソ化合物や多環芳香族炭化水素が発生するが、これが発がん性化学物質だし、焼く、揚げるなど高温で赤肉を調理した場合も、ヘテロサイクリック芳香族アミンなどの発がん性物質が形成されることは古くから知られていたので、予測された話といえば話。
 WHOの結論は、22人の専門委員が800件を超える疫学調査を分析してえられたもので、を、22人の専門家でつくる委員会が審査して得られたもの1)。「加工肉の消費量」と「結腸がん」との関連が最も顕著で、胃がんとも関連付けられた。特に引用された論文は2)で、それによれば、日常的に摂取する加工肉を50g増やすごとに、人が結腸がんになる相対リスクは18%高くなる。またこの調査では、日常的に摂取する赤肉を100g増やすごとに、人が結腸がんになる相対リスクが17%高くなることも報告している。証拠が限られているので、「グループ2A」の「おそらく」発がん性があるという分類になっているが、赤身肉は結腸がんのほかに、すい臓がんや前立腺がんとも相関性があるそうだ。
 もっとも日本人の加工肉等の摂取量から推測すると、大きな影響はないとの見解を国立がん研究センターが出しているので、そう気にすることはありません。だいじなのはちゃんと数字で推測されていること。だからそのリスク評価もできるんです。
1)Carcinogenicity of consumption of red and processed meat
Véronique Bouvard, Dana Loomis, Kathryn Z Guyton, Yann Grosse, Fatiha El Ghissassi, Lamia Benbrahim-Tallaa, Neela Guha, Heidi Mattock, Kurt Straif on behalf of the International Agency for Research on Cancer Monograph Working Group
The Lancet Oncology. Published Online: 26 October 2015
2)Red and Processed Meat and Colorectal Cancer Incidence: Meta-Analysis of Prospective Studies
Doris S. M. Chan, Rosa Lau, Dagfinn Aune, Rui Vieira, Darren C. Greenwood, Ellen Kampman, Teresa Norat
PLOS ONE, Published: June 6, 2011DOI: 10.1371/journal.pone.0020456

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