食後のコーヒーは扁桃体を介して食欲を抑制するのかもしれない

 血液中の血糖値が下がると食欲が湧き、血糖値が上昇すると食欲が収まる。そのほか脂肪細胞から分泌されるレプチンは食欲抑制し、胃から分泌されるグレリンは食欲を亢進する。ペプチドYY(食欲抑制)、胃抑制ポリペプチド(インシュリンの分泌促進、食欲亢進)、グルカゴン様ペプチド(食欲抑制)、コレシストキニン(食欲抑制)、インシュリン(血糖値を下げる、食欲抑制)などの関与も知られているが、結局、空腹時には視床下部のMHCニューロン群が空腹信号に応答して活動を高めることが食欲亢進の本体だ。
 その一方で、食欲抑制にかかわるニューロンとしてはレプチンが作用するαMSHニューロンが有力ですが、↓の研究によれば、扁桃体でPKCδを発現させるニューロンが食欲抑制の中核をなすそうです。David Andersonたちは、このニューロン群が、マウスの摂食またはキニーネ(食欲を抑制するとされる苦い物質)消費の後、いっそう活発に働くことを発見しました。これらのニューロンはPKCデルタというタンパク質を発現させます。 そして、このニューロン群の活性を人為的に増加させると摂食行動を妨げ、このニューロンを人為的に休止させると食物摂取が増加することを見出しました。またPKCデルタを発現しているニューロンは、食物の摂取や消費を抑制する薬剤によって活性化されることが分かっているいくつかの脳領域に接続しているのだとか。
 食後、コーヒーなど苦みを含むものを食べると食欲が落ち着くことは知られていましたが、そのメカニズムの中核にこの扁桃体ニューロンが位置しているのかもしれません。
Central amygdala PKC-δ+ neurons mediate the influence of multiple anorexigenic signals
Haijiang Cai, Wulf Haubensak, Todd E Anthony & David J Anderson
Nature Neuroscience (2014) doi:10.1038/nn.3767
Received 31 March 2014 Accepted 22 June 2014 Published online 27 July 2014
 とかいってたら、いや視床下部POMCニューロンが食欲抑制に、という話が。
視床下部のプロオピオメラノコルチン(Pomc)神経の転写因子Xbp1sは、満腹信号のように働き、摂食を抑制して食事による肥満や糖尿病を防ぐ働きを有することが示されました。体重を減らし、血糖レベルを下げ、肝臓でのインスリン感受性を改善するそうです。
Xbp1s in Pomc Neurons Connects ER Stress with Energy Balance and Glucose Homeostasis. Cell Metabolism. Online Now Articles

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