運動が脳にいい理由

 運動が認知機能を改善し、その改善は脳由来神経栄養因子(BDNF)の増加とかかわることが知られている。しかし、神経栄養因子を増加させる背景的なメカニズムは良く知られていない。今回、研究者らは、これまで運動によって筋肉中で増加し、脂肪分解に役立つイリシンから分離合成されることが知られていたFNDC5がマウスの海馬中で持久的運動によって増加することを明らかにした。そしてFNDC5の遺伝子発現はPGC-1αによって調整され、PGC-1αをノックアウトしたマウスでは脳の中でのFNDC5の発現を減らすことをしめした。さらにFNDC5を皮質で増やすとBDNFが増え、FNDC5をノックアウトしたマウスではBDMFが減った。
 興味深いことに、抹消でのアデノウィルスによる肝臓へのFNDC5の輸送が、血中のイリシンを増し、海馬でのBDNFなどの神経栄養因子の増加を促した。つまり脳でのBDNF発現にはPGC-1とFNDC5が重要な媒介物となり、それは身体での変化と密接にかかわるわけだ。
Cell Metab. 2013 Oct 8. pii: S1550-4131(13)00377-X. doi: 10.1016/j.cmet.2013.09.008. [Epub ahead of print]
Exercise Induces Hippocampal BDNF through a PGC-1α/FNDC5 Pathway.
Wrann CD, White JP, Salogiannnis J, Laznik-Bogoslavski D, Wu J, Ma D, Lin JD, Greenberg ME, Spiegelman BM.
Source
Dana-Farber Cancer Institute and Department of Cell Biology, Harvard Medical School, 44 Binney Street, Boston, MA 02115, USA.

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