食の嗜好性の遺伝子支配

 アポリポ蛋白E4(Apo-E4)はコレステロールを輸送する蛋白で、アミロイドの沈着を促進するため、Apo-E4を持つ人は持たない人に比べてアルツハイマー病に離間する確率が高いといわれている(Heisung et al., 2004)。
 今回の報告は、アポリボ蛋白のA2(ApoA2)のプロモーター領域の遺伝子多型が、食の好みにかかわるというもの。ApoA2の265番目のTがCになっている人は、そうでない人に比べてカロリー摂取、脂肪摂取、蛋白摂取が有意に多く、BMIが高かった。また、ホモに有する人は肥満確率が高く、炭水化物摂取が有意に低かった(Corella et al., 2007)。
 依存傾向などの背後にドーパミンレセプターの多型などがあり、行動嗜好性に遺伝子の影響を見てきた立場からすると、食事の好みが遺伝子の影響下にあることは当然といえる。しかし、こういうものが次々と明らかになってくると、遺伝子マーケティングは単に心理傾向を脱して実に物質的な話になってくる。
 ホメオボックス転写因子(Bsx)が視床下部のNpyやAgrpの発現に不可欠で、極端化した拒食や過食はBsx欠損で救済できるという報告(Sakkou et al., 2007)も、ここに多型が仮定できるのなら、またDAや5HTなどを介しうるならば、行動嗜好性と食行動の関連にかかわるのかもしれない。
 何にしても、遺伝子の影響は大きい。

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