「はげひげ」の脳的メモ

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zoom RSS レプチンは視床下部弓状核のアグーチ関連ペプチドニューロンでまず働く

<<   作成日時 : 2018/05/13 22:55   >>

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 脂肪細胞には白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞があります。運動や寒さでは褐色脂肪細胞由来のリポカインが分泌を増し、代謝を高め、脂肪を燃やします(http://higeoyaji.at.webry.info/201805/article_3.html)。
 一方、白色脂肪細胞はレプチンを分泌し、食欲を抑えます。単純には胃から分泌されるグレリンなどが食欲を亢進し、レプチンが食欲を抑制するわけです。このレプチンは脳の視床下部弓状核内のレプチン受容体に働き掛け、食欲のほか、グルコースのバランスや体重の調節をしています。
 弓状核には、レプチンに応答するニューロンが二種類あり、ひとつはアグーチ関連ペプチド(AGRP)ニューロン、もうひとつはプロオピオメラノコルチン(POMC)ニューロンです。ちなみに弓状核内側部には食欲亢進系のNPY(ニューロペプチドY)/AGRPニューロンが、外側部にはPOMC/CART(コカイン、アンフェタミン調整転写)ニューロンがあります。薬物で食欲抑制が起きるのはCARTによります。
 マウスで遺伝的にレプチンかその受容体(LEPR)を除去すると(そのようなマウスを作ると)、重度の早発性肥満と糖尿病を起きることはわかっていましたが、これがいずれのニューロン経由なのか不明でした。アグーチ関連ペプチドニューロンに抑制的に働き食欲亢進が起こるのか、POMCニューロンに促進的に働いて食欲亢進が起きるのか不明でした。
 そこでCRISPR–Cas9という遺伝子編集技術を使って、成体マウスのAGRPあるいはPOMCニューロンでレプチン遺伝子を不活性化する操作を行いました。その結果、レプチン受容体を全身で欠失したマウスで見られる重度の肥満と糖尿病は、AGRPニューロンでのレプチンシグナルの欠失によって再現されるが、POMCニューロンでは再現されなかったとか。またAGRPの脱抑制を化学遺伝学的に抑制すると、マウスの食餌摂取やグルコースレベルが正常化したそうで、弓状核のAGRPニューロンが一次レプチン応答ニューロンであるとのこと。アグーチ関連ペプチド(AGRP)ニューロンをターゲットとした薬剤等の開発が食欲抑制のカギなようです。
Genetic identification of leptin neural circuits in energy and glucose homeostases.
Xu J, Bartolome CL, Low CS, Yi X, Chien CH, Wang P, Kong D.
Nature. 2018 Apr;556(7702):505-509. doi: 10.1038/s41586-018-0049-7. Epub 2018 Apr 18.

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