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zoom RSS 運動は認知症の進行抑制に役立たない???

<<   作成日時 : 2018/05/29 23:56   >>

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 認知症や認知機能の低下予防に運動が役立つことは、多くの疫学調査で示されてきた。たとえば久山町スタディでは週一回以上の運動が認知症のリスク低下に役立つことが示されている。軽度認知症の方を対象に運動、音楽、遊びなどを複合的に取り込む試みで、認知症への進行抑制が起こりうる可能性も示唆されてきた(筑波大学病院の試みなど)。また、動物実験ではアルツハイマー病にかかわるアミロイドβによる海馬記憶障害が運動によって抑制されることもよく示されてきた。
 ところが、↓はさまざまな交絡因子の可能性を極力除去した前向き研究で、運動は通常ケアよりむしろ認知機能が低下したという報告。
 494人の認知症患者を、329人の中程度から高強度の有酸素及び筋トレを行う群と、165人の通常ケア群に分け、一年後、ADAS-cog(Alzheimer's Disease Assessment Scale-cognitive subscale)の得点で運動群は25.2点、通常ケア群は23.8点と運動群の方が認知機能が低下していた。しかし、その差は小さく、認知症のタイプや認知機能障害の程度、性、運動機能で調整すると差が認められなかった。運動群は訓練への受忍性は高かった。また六分間歩行の距離は改善したそう。
 介護予防では運動プラグラムのチェックが行われたりする。しかし、認知症の進行予防になると思って運動をさせられる根拠はない、運動をしたい人、楽しみたい人はするのをやめさせる根拠もなく、肥満や引きこもりは避けるべきだから、その意味で運動はしないよりはしたほうが良い、というのが現状の結論。つまり、介護予防の効果を真に検証すると、最も強固と思われてきた運動すらこの現状なので、介護予防の評価主軸をQOL、楽しさに置いた方がいいのではないかと思う。
 介護予防には税や保険料が投入されているんだから、ただ楽しむなんてもってのほか、頑張っているんならOK、という修行主義から決別すべきメッセージなのかもしれない。われわれはマージャン、ぱちんこ、ビデオゲーム、カジノゲームなどの会議予防活用、保険外サービスへの活用を試みているが、超高齢化社会での介護予防の中核は楽しさであるべきだと思う。
Dementia And Physical Activity (DAPA) trial of moderate to high intensity exercise training for people with dementia: randomised controlled trial.
Lamb SE, Sheehan B, Atherton N, Nichols V, Collins H, Mistry D, Dosanjh S, Slowther AM, Khan I, Petrou S, Lall R; DAPA Trial Investigators.
BMJ. 2018 May 16;361:k1675. doi: 10.1136/bmj.k1675.

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