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zoom RSS 選挙に出る人は「うつ」になりにくいか?から「うつ」の病前性格について

<<   作成日時 : 2017/10/22 18:04   >>

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「選挙に出るような人は「うつ病」になりにくい、というのは本当か?」という質問を受けました。
 なかなか難しい質問です。
むかしながらの「うつ病(1)」の病前性格論からすれば、「真面目で熱心すぎ」「自分を犠牲にしすぎ」「他者に気を遣いすぎる」とうつ病になりやすいといわれていますから、「世のため、人のため、自分を犠牲にして尽くす」、まっとうな政治を目指す人たちは、むしろ「うつ病」になりやすいようにも思えます。
また、高揚した気分や自尊心の肥大、よくしゃべるなどが混在する、いわゆる「新型うつ」では、自己愛が強く、漠然とした自分に対する万能感を持ち、他罰的で、責任感に乏しく逃避的、秩序や規則にも抵抗を示す人がなりやすいなどと指摘され、この万能感から政治を目指す人も少なくないように思えます。
前者をメランコリー親和性(2)、執着気質(3)などとよび、後者をディスチミア親和性(4)などと呼びますが、どっちにころんでもむしろ「うつ病」になりやすいように思えます。

 一方、話がややこしくて、申し訳ありませんが、メランコリー親和性、執着気質、ディスチミア親和性などと「うつ病」の関連は実は確立されているとはいいがたく、きちんとした前向き調査でうつ病の発症の危険因子として確立されているのは、不安や緊張を感じやすい「神経症傾向(5)」です。
 「温厚、感情が安定している」「心配性、動揺しやすい」について、「まったくあてはまらない」を1点とし、「完全にあてはまる」を7点として点数をつけてみてください。
 そして、「心配性、動揺しやすい」の点数に、「温厚、感情が安定している」の点数を8から引いた点数を足してください。
 合計が男性で6点以上、女性で7点以上なら、簡易な判断ですが、神経症傾向が高くなります。
 神経症傾向から考えると、心配性で、動揺しやすい人が、立候補するって、考えにくいので、それなら、「選挙に出るような人は「うつ病」になりにくい」とも言えなくもないかな、と思います。もっとも、選挙に立候補する人たちの性格特性調査を、私は見たことがないので、長々しゃべりながらなんですが、わからんですな。また神経症傾向は「うつ病」に限らず心の病の病前性格なのでうつ特異的でもないですし。

 一方、アメリカでは民主党と共和党が勝ったり負けたりします。その前後で血中物質を調べるといった研究の報告が行われており、負けた方はストレス物質の分泌が高まり、戦うことに関連する物質の分泌が低下するとか。まあ、元気がなくなるようで、負けた方が「うつっぽく」なるのは致し方ないことのようです。

(1) 精神疾患の診断・統計のマニュアル アメリカ精神医学会 Washington,D. C.,2013(訳:日本精神神経学会)、「うつ病」の診断基準(一部):「うつ病」の12か月有病率は7%。
以下のA~Cをすべて満たす必要がある。
A: 以下の症状のうち5つ (またはそれ以上) が同一の2週間に存在し、病前の機能からの変化を起している; これらの症状のうち少なくとも1つは、1 抑うつ気分または 2 興味または喜びの喪失である。 注: 明らかに身体疾患による症状は含まない。
1. その人自身の明言 (例えば、悲しみまたは、空虚感を感じる) か、他者の観察 (例えば、涙を流しているように見える) によって示される、ほとんど1日中、ほとんど毎日の抑うつ気分。注: 小児や青年ではいらいらした気分もありうる。
2. ほとんど1日中、ほとんど毎日の、すべて、またはほとんどすべての活動における興味、喜びの著しい減退 (その人の言明、または観察によって示される)。
3. 食事療法中ではない著しい体重減少、あるいは体重増加 (例えば、1ヶ月に5%以上の体重変化)、またはほとんど毎日の、食欲の減退または増加。 (注: 小児の場合、期待される体重増加が見られないことも考慮せよ)
4. ほとんど毎日の不眠または睡眠過多。
5. ほとんど毎日の精神運動性の焦燥または制止 (ただ単に落ち着きがないとか、のろくなったという主観的感覚ではなく、他者によって観察可能なもの)。
6. ほとんど毎日の易疲労性、または気力の減退。
7. 無価値観、または過剰あるいは不適切な罪責感 (妄想的であることもある) がほとんど毎日存在(単に自分をとがめる気持ちや、病気になったことに対する罪の意識ではない)。
8. 思考力や集中力の減退、または決断困難がほとんど毎日存在 (その人自身の言明、あるいは他者による観察による)。
9. 死についての反復思考 (死の恐怖だけではない)、特別な計画はない反復的な自殺念慮、自殺企図、または自殺するためのはっきりとした計画。

B: 症状は臨床的に著しい苦痛または社会的・職業的・他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。
C: エピソードが物質や他の医学的状態による精神的な影響が原因とされない。

(2) メランコリー親和型人格は、テレンバッハが提唱したもので、秩序正しく、几帳面。仕事などでも正確、綿密、勤勉で責任感が強く、対人関係においては、他人との衝突を避け、他人に合わせようとする。道徳的には、法を守り、秩序を乱すものを嫌うといった傾向。
(3) 執着気質は下田光造が提唱。「几帳面さ」「熱中性」を主として、仕事熱心、凝り性、徹底的、正直、強い正義感、ごまかさないなどの特徴がみられ、世間的には模範生として信頼されることが多いといった傾向。
(4) ディスチミア(気分変調)親和性は、自己愛が強く、漠然とした自分に対する万能感を持ち、他罰的で、責任感に乏しく逃避的、秩序や規則にも抵抗を示す。一方で他人から良くみられたいという気持ちが強く、他人の評価を過剰に気にし、人間関係も過敏で傷つきやすい。
(5) 開放性(知的好奇心の強さ)、誠実性(まじめさ)、外向性(社交的で活動的)、調和性(他人へのやさしさ)、神経症傾向(不安や緊張の感じやすさ)の五次元で性格を調べるいわゆるビッグファイブの一つの次元。ここで紹介した簡易な調査法はIPIP-NEO(http://www.personal.psu.edu/~j5j/IPIP/)。それぞれの項目に対し、1(まったくあてはまらない)〜7(完全にあてはまる)の7段階で点数をつける。A外向的、情熱的 B批判的、口げんかをしやすい C自己コントロール能力が高い、頼りがいがある D心配性、動揺しやすい E新しい経験や複雑な物事に対してオープンである Fあまり自分を主張しない、無口 G共感能力が高い、優しい H物事にこだわらない、ぶっきらぼう I温厚、感情が安定している J形式にこだわる、創造性が低い。開放性=(8ーJの点数)+Eの点数、誠実性=(8ーHの点数)+Cの点数、外向性=(8ーFの点数)+Aの点数、調和性=(8ーBの点数)+Gの点数、神経症的傾向=(8ーIの点数)+D の点数。平均点:開放性 男性:10.7 女性:10.8 誠実性 男性:10.4 女性:11 外向性 男性:8.5  女性:9.1 調和性 男性:10.1 女性:10.6 神経症的傾向 男性:5.7 女性:6.7 


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