「はげひげ」の脳的メモ

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zoom RSS コカインで淡蒼球外節と腹側被蓋野の間の活動亢進が起こる

<<   作成日時 : 2017/09/22 00:53   >>

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 コカインの摂取への応答の結果として神経回路が変化することはよく知られています。そしてこの変化がコストベネフィットの計算に基づく行動選択を変化させていくと考えられています。
 たとえば、脳では腹側線条体が行動の開始に不可欠で、ドーパミン神経のスタート地点である腹側被蓋野からの神経接続で予測される便益(ベネフィット)を計算し、嫌悪感などともかかわる島皮質からの神経接続で対価(コスト)を計算して、便益が対価に勝れば、腹側線条体が発火して、腹側淡蒼球(ふくそくたんそうきゅう)、視床(ししょう)を経て行動が開始されます。
 一方で、開始した行動をいかに維持するかも大事です。ここには視床下核が深くかかわるという仮説があり、腹側被蓋野から視床下核へのルートで報酬予測誤差(予測と実際の報酬の差、いわゆるギャップ)が計算され、島皮質からのコスト計算と比較されて、視床下核が発火すれば、腹側淡蒼球、視床のルートで行動が維持されていくのです。
 以上のような仮説が提案されていますが、薬物投与後に変化する可能性のある神経回路を偏りなしにスクリーニングする方法は見出されておらず、実証的に薬物摂取後の神経回路の変化をとらえることは困難でした。
 ↓は、狂犬病ウイルスを用いた単一シナプス追跡法を適用し、マウスで腹側被蓋野ニューロンに結合するニューロン群のコカイン投与後の変化を標識・マッピングした研究。結果、これまで知られていなかった、薬物による淡蒼球外節と腹側被蓋野の間の活動の亢進が明らかになった。こうした方法を通して、これまで明らかになっていない神経接続の変化が明らかになるだろうし、薬物使用障害と嗜癖行動の差なども明らかになっていくだろう。
Rabies screen reveals GPe control of cocaine-triggered plasticity
Kevin T. Beier, Christina K. Kim, Paul Hoerbelt, Lin Wai Hung, Boris D. Heifets, Katherine E. DeLoach, Timothy J. Mosca, Sophie Neuner, Karl Deisseroth, Liqun Luo & Robert C. Malenka
Nature 549, 345–350 (21 September 2017)

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