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zoom RSS セロトニン関連5‐HTTLPRの多型はストレス下のうつ発症と無関係&環境は人を自由にする

<<   作成日時 : 2017/04/23 20:31   >>

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 性格や行動傾向と遺伝のかかわりは一つには、双子研究を中心とする行動遺伝学によって調べられ、たとえばビッグファイブ(誠実さ、開放性、外向―内向性、調和性、神経質さ)の遺伝率は5割程度と推定されています。
 一方、世紀末、遺伝子多型(いわゆる変異)一本釣りであれこれが調べられ始めたころ、性格と遺伝子の関連が報告された。エプシュタインによって新規探索傾向とドーパミン関連のDRD4のリピート数の相関が報告されました(のちに数との相関は否定、リピート数の多い組み合わせとの関連は肯定が多い)。そしてセロトニントランスポーター(再取り込み口)関連の5HTTLPRのショートタイプが不安にかかわることが報告され、2003年には、強いストレスを経験すると、5HTTLPRの多型がうつ病のリスクに影響することが報告されました↓。新奇性と損害回避性で性格を見たり、民族性を議論するのは魅力的で、番組をいくつか作られました。
Influence of life stress on depression: moderation by a polymorphism in the 5-HTT gene.
Caspi A, Sugden K, Moffitt TE, Taylor A, Craig IW, Harrington H, McClay J, Mill J, Martin J, Braithwaite A, Poulton R.
Science. 2003 Jul 18;301(5631):386-9.
 で、2017年、↓で、5HTTLPRの多型とうつ病のリスクについての関連がほぼ完全否定されました。セロトニンとうつの関連が否定されたわけではないではなく、セロトニン関連薬がうつの第一選択薬であることは変わりませんが、遺伝子一本釣り時代の砦の一つが崩壊したわけで、多くの遺伝子やその読出しについての複合的なかかわりが、冒頭示したような遺伝率の本体であろう方向が、より鮮明になってきたともいえます。
Molecular Psychiatry , (4 April 2017) | doi:10.1038/mp.2017.44
Collaborative meta-analysis finds no evidence of a strong interaction between stress and 5-HTTLPR genotype contributing to the development of depression
R C Culverhouse, N L Saccone, A C Horton, et al
 ちなみに、ビッグファイブで面白いのは、遺伝率50%もありますが、共有環境の影響がほぼ0%ということ。環境の影響はすべて互いを似せない方向に働くというわけで、たとえば一卵性双生児に同じ環境と見えるものを与えても、それは個々人で別々の遺伝子発現、タンパク合成につながり、環境というものは人を自由にしていくのです。

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